ブックタイトルメカトロニクス9月2020年

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概要

メカトロニクス9月2020年

MECHATRONICS 2020.9 9ワイヤレス化対応で作業効率が大幅に向上するブザーでも音声再生が可能となる接地抵抗計を発売専用ハードウエア搭載の32ビットマイコンを開発 日置電機(株)は、同社製従来機(FT6031-03)の防塵防水性能やワンタッチ自動測定機能といった役立つ機能は引継ぎつつ、ワイヤレス化に対応したことで作業効率が大幅に向上する、接地抵抗計『FT6031-50』を発売した。 同製品は、オプションのワイヤレスアダプタ『Z3210』と接続することで、スマートフォンやタブレットといった端末とBluetooth 無線通信が可能になる。測定データを端末に転送できるため、記載ミスやPCへ転記する手間がなくなり、作業現場で撮影した写真や端末に取り込んでおいた設計図面と測定データを組み合わせたレポートを、その場で簡単に作成することもできる。事務所に戻ることなく報告を迅速に行えるため、作業効率が向上する。また、接地抵抗計は屋外で地面に置いて使用されるため、砂ぼこりが舞う環境でも耐えるように高い防塵性能と土汚れを丸 セイコーエプソン(株)は、スピーカーに加えブザーでも音声再生が可能となる音声再生専用ハードウエアを搭載した32ビットArmCortex-M0+マイコン『S1C31D51』を開発した。 現在、住宅において給湯器リモコン、家電製品などの音声を使った設備が普及しているほか、健康機器のガイド、オフィスビルや商業施設、工場においても、音声を使った警報機などの活用が進んでいる。 本製品は、これらの音声再生を行う住宅設備/家電製品/健康機器、産業用機器に最適なマイコンである。通常ブザーでは十分な音声品質/音圧を得られないが、同社新開発のアルゴリズムにより、これまでスピーカーが搭載できず音声ガイダンスができなかった機器についても、ブザーでの音声再生機能により、エラー、警告内容などが発洗いできるように高い防水性能を備えている。現場に強い設計のため、泥や水など環境を気にせず測定に集中することができる。さらに、一般的な接地抵抗計は、①地電圧のチェック、②補助接地極のチェック、③接地抵抗測定、という3つの操作を手動で行うが、同製品は測定ボタンを押すだけで3つの操作を自動で行うため、測定効率が向上する。 従来は、作業現場で測定したデータを紙に記録し、その後報告書を作成していた。そのため、手書きによる記録ミスやPCへの転記ミスなどが起こりやすい状況であった。また、PCへ転記する手間や報告書作成のために事務所へ戻るなど作業者には大きな負荷となっていた。 同社では、2020年7月14日より販売を開始し、年間8,000台の販売を目標にしている(国内外)。信可能となり、エンドユーザーにとってユーザビリティーが向上する。 同社従来モデル『S1C31D50』同様、汎用性の高いArmCortex-M0+プロセッサに、音声再生専用の回路を搭載し、1チップで2チャンネルの音声再生機能を実現。また、2チャンネルミキシング機能を使うことで、バックグラウンドミュージックと音声を同時に再生するなど、高級感や温かみのある音声案内を行うことができる。そして、音声速度の調整も柔軟に行える。 本製品の音声再生を行う専用ハードウエア『HWProcessor』は、音声再生を同ハードウエア単独で実行でき、CPUリソースを必要としない。また、メモリ自己診断機能を有しており、CPUリソースなしで内蔵RAM、内蔵Flash、外付けQSPIFlash の故障を検知できるといった特徴をもっている。 同社では、すでにサンプル出荷を開始しており、月産20万個を予定している。2020.9請求番号J5004請求番号J5003請求番号J0005