ブックタイトルメカトロニクス2月号2020年

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概要

メカトロニクス2月号2020年

MECHATRONICS 2020.2 9狭い配線間もはさみやすい5.0×2.5mm サイズで定格電力4Wを実現した大口径に対応した交流電流計を発売シャント抵抗器を開発 日置電機(株)は、ジョー(センサ部)の形状をスリムにし、狭い配線間もはさみやすい大口径の交流電流計『ACクランプメータ CM3291』を発売した。 同製品は、ベースの同社製『CM3289』と同等のはさみやすさを実現し、ジョーの厚みが8.3mm のため、狭い配線間もスムーズにはさみこむことができる。測定可能導体径がφ46mmと大口径のため、『CM3289』ではオプション品と組み合わせて測定していた太い配線(ダブル配線など)が1台で測定可能。また、-25~65℃の広い使用温度範囲により、どんな環境下にも対応でき、万が一1m の高さからコンクリート上へ落下しても、十分耐える設計配慮(ドロッププルーフ)がなされている。さらに、インバータ装置やスイッチング電源などにより交流電流の波形がひずんでいる場合でも、正確な値が測定でき、 ローム(株)は、車載や産業機器で使用するモータ、電源回路の電流検出用途に最適な、小型5.0×2.5mm サイズの定格電力4W(端子温度TK=90 ℃時)保証を実現したシャント抵抗器『GMR50』を開発した。 同製品は、優れた放熱性を実現したことにより、5.0×2.5mm の小型サイズでありながら、端子温度 TK=90℃の場合に定格電力4Wを、端子温度 TK=110℃の場合でも定格電力3Wを保証。高定格電力保証を実現したことで、従来4W 定格電力で使用されていた製品よりワンサイズ小型のシャント抵抗器を使用できるため、39 %実装面積を削減でき、機器の省スペース化に貢献。また、一般品と比較して過電流負荷に対する製品の耐久性が高く、定格以上の過電流が流れた場合でも抵抗値の変化が少ないため、安定した電流検出精度を保つことができる。『CM3289』はAC1000Aまでだったが、AC2000Aの大電流まで測定が可能。42.00 / 420.0 / 2000Aの3レンジを搭載しているため、1 台で様々な用途に使用可能。また電流以外にも、AC 電流、AC/DC 電圧、導通チェック、抵抗など、様々な項目を測定できる。 ビルや工場の電気設備を正常に運営するためには、定期的に保守管理を行う必要がある。クランプメータは、配線(ケーブル)をはさむだけの簡単操作で電流が測れる測定器で、こうした保守管理の現場で広く使われている。近年、配電盤の小型化によって内部の配線が密集し、ケーブルの間隔が狭くなっている。従来のクランプメータでは、ジョーが太いためケーブルをはさめない場合があり、作業に支障をきたすことがあった。 同社では、2019 年12 月より販売を開始しており、年さらに、抵抗体金属に高機能合金材料を使用したことで、低抵抗領域でも優れた抵抗温度係数(TCR)達成。例えば、抵抗値5mΩでは0~25ppm/℃を実現するなど、周囲の温度変化に左右されにくい高精度な電流検出が可能となり、アプリケーションの信頼性向上に貢献。 シャント抵抗器は電流検出用途として、車載や産業機器分野で幅広く搭載されている。また車載分野においては、自動車の高機能化に伴いモータやECUの搭載数が増加しており、限られたスペースでアプリケーションを構成する必要がある。そのため、部品の高密度実装も進み、搭載部品のひとつであるシャント抵抗器に対しても、高電力化かつ小型化の要求が高まっている。 同社では、2019年7 月よりサンプル出荷を開始しており、2019 年11 月より月産100 万個の量産体制を整えている。2020.2間5000 台(国内外)を目標にしている。請求番号B5004請求番号B5003請求番号B0005