ブックタイトルメカトロニクス1月号2020年

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概要

メカトロニクス1月号2020年

MECHATRONICS 2020.1 9単独でシステム保護が可能な予知保全情報のリアルタイム出力機能を搭載した半導体ヒューズを開発高機能2軸ロボットコントローラを発表 ローム(株)は、自動車のエンジン制御ユニットやトランスミッション制御ユニットなど、車載電装システムに搭載されるECU(電子制御ユニット)に向けて、41V耐圧2ch出力のハイサイドインテリジェントパワーデバイス(IntelligentPower Device、以下IPD)『BV2Hx045EFU-C』(BV2HC045EFU-C/ BV2HD045EFU-C)を開発した。 IPDは、電子回路を電気的破壊(異常時の過電流)から保護できるデバイスで、従来保護に採用されるヒューズと異なり、半導体技術により、壊れず/劣化せずに回路を保護できるため半導体ヒューズとも呼ばれ、メンテナンス不要のシステム構築に貢献することができる。今回開発された製品は、単独で突入電流と定常電流の過電流からシステムを保護できるため、一般品のソリューションと比較して、高信頼かつ部品点数の少ないソリューションを提供す ヤマハ発動機(株)は、高い性能と使い勝手の良さによりベストセラーとなった、多軸ロボットコントローラ『RCX340』の2 軸モデルとなる『RCX320』を発表した。 同製品は、同社従来機となる『RCX221 / 222』に対し、基本性能を大幅に向上(マルチタスク:最大16タスク、メモリ容量:2.1MB、プログラム数:最大100プログラム、ポイント数:30000ポイント)。同社製の2軸直交ロボット『XYXシリーズ』、サーボモータ単軸ロボット『FLIP-Xシリーズ』やリニアモータ単軸ロボット『PHASERシリーズ』を使用した2軸ロボットなど、同社製の小型から大型まで2 軸ロボットすべてに使用することが可能で、2 軸間を同期駆動させるデュアルロボットも簡単に制御できる。また、2 軸ロボットの制御だけでなく、コントローラ間通信『YCLink/E』を使用し、『RCX340』とのリンクが簡単に行え、ることで、より安全なシステム構築に貢献する。また、過電流保護の範囲は、外付け部品で自由に調整できるため、様々なシステムに使用が可能。 近年、自動車分野では、電気自動車や自動運転などの技術革新に伴い電子化が進む一方で、より安全な車載システムを構築するために、有事の際に事故のリスクや規模を低減できる機能安全の考え方が必要とされている。その中で、ECUのシステム異常時に流れる過電流への対策としては、自身を溶断することでシステムを守るヒューズが採用されていたが、溶断後のメンテナンスや経年劣化に課題があり、IPD の採用が進んでいる。 同社では、2019年6月よりサンプル出荷を行っており、2020 年1 月から当面月産100 万個の体制で量産を開始する予定。6 軸の制御がローコストで実現可能。さらに、『YC-Link/E』を使用することで、直交ロボット+スカラロボットなどの複数台ロボットの同期制御が可能で、マスタコントローラのみのプログラムで実行できるため、システム立ち上げ時間の大幅な短縮に貢献する。 そして、Ethernet/IP、EtherCAT、CC-Link、DeviceNet、PROFINET、PROFIBUS の6 種類の国際フィールドネットワークにも対応し、予知保全情報のリアルタイム出力を新たに搭載。これにより、柔軟な設備構築、各種アプリケーションの実行速度の高速化、より快適な操作性、より高精度な軌跡精度を実現し、“ 止まらない生産ライン” の実現に貢献する。 同社では、2019年12月1日の発売を予定しており、同日から1 年間で3000 台の販売を計画している。2020.1請求番号A5004請求番号A5003請求番号A0005