ブックタイトルメカトロニクス10月号2019年

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概要

メカトロニクス10月号2019年

MECHATRONICS 2019.10 11大型/小型、両液晶パネル対応の加工速度毎時250ccと加熱寿命1000時間を実現した車載6チャネルLEDドライバを開発電子ビーム金属3Dプリンタを発売 ローム(株)は、自動車のカーナビやセンターインフォメーションディスプレイ、クラスターパネルに向けて、液晶バックライト用LEDドライバIC『BD81A76EFV-M』を開発した。 同製品は、12inchクラスの液晶パネルに対応可能な6チャネル出力(120mA/ch)の車載液晶バックライト用LEDドライバIC。従来の4チャネル出力品が8inchクラスの液晶パネルアプリケーションまでしか対応できなかったのに対して、より大きな10~12inchクラスのアプリケーションに対応することができる。同時に、幅広い数のLEDを駆動できる同社独自の昇降圧制御を搭載しているため、最先端12inchクラスの大型液晶だけでなく小型液晶まで1つのLEDドライバで対応することが可能。これらにより、モデル展開を考えた液晶パネル制御基板の設計 三菱電機(株)は、電子ビームを熱源とする粉末床溶融結合方式を用いた金属3Dプリンタ『EZ300』を2019年9月2日に発売した。 同製品は、電子ビーム出力6kW の電子銃用電源の搭載により、加工速度毎時250ccを実現。同社製の電子ビーム加工機に採用している独自のビーム収束/偏向技術を活かし、最適なビームスポットの形成と走査により生産性を向上。また、電子ビームの発生源に独自構造の棒状陰極を採用し、棒状陰極の加熱制御を最適化。棒状陰極がある真空室の真空度保持と異物進入防止構造により、棒状陰極の加熱寿命を従来比で10倍以上となる1000時間を達成し、コスト削減に貢献。さらに、汎用性を考慮した製品設計により、電子ビームの出力や走査速度、ビーム径など造形条件の設定の自由度が向上。共通化(プラットフォーム化)にも貢献する。 近年、自動車分野では視認性やデザイン性向上を目的として、カーナビ、クラスター、ヘッドアップディスプレイなどで液晶パネル化が急激に進んでおり、同時にパネルの大型化も求められるようになっている。それに伴い、液晶バックライトLEDの灯数や明るさに対する要望も多種多様になってきており、LEDドライバには多チャネル化をはじめ、調光の高度化やLEDちらつき防止などが求められている。同社は、これまで培ってきたアナログ設計技術を駆使し、昇降圧制御などの独自技術をLEDドライバに組み込むことで、制御基板の共通設計化やちらつきのない液晶パネルの実現に貢献してきた。今回、新たに6チャネルのLEDドライバを開発したことで、自動車への大型液晶パネル導入に貢献する。 近年、製品の開発期間や納期の短縮に対応するため、鍛造/鋳造/プレス成形といった従来の金属加工方法に替わる新しい加工法として、航空機/医療分野を中心に金属3Dプリンタの需要が拡大している。同社の電子ビーム加工機などを製造する子会社の多田電機(株)は、2014年から次世代3D 造形システムの構築を目指す技術研究組合であるTRAFAM(次世代3D 積層造形技術総合開発機構)に加入し、TRAFAMが参画するNEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究開発プロジェクトにて粉末床溶融結合方式を用いた金属3Dプリンタを開発した。今回同社は、多田電機(株)からの製品供給を受け、『EZ300』を発売し、製造現場の生産性向上やコスト削減に貢献する。 同社では、年間10 台の販売を目標にしている。2019.10 同社では、2019年7月よりサンプル出荷を行っており、2019年10 月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定。請求番号K5004請求番号K5003請求番号K0008