ブックタイトルメカトロニクス9月号2016年

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概要

メカトロニクス9月号2016年

MECHATRONICS 2016.9 13所在地:U R L:事業内容:東京都八王子市http://www.sensez.co.jp半導体圧力センサの設計、製造、販売および輸出入/半導体を含む電子部品、電機部品の製造販売および輸出入/電子装置の製造販売および輸出入。株式会社 センシズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 御社の注力されている製品について 特徴などお聞かせ下さい原田:まず、圧力センサについて紹介します。現在、圧力センサの主力製品となっているのが、『HT /HGシリーズ』になります(写真2)。この製品は、ステンレス製ダイアフラム構造のゲージ圧センサです。特徴としては、①幅広い圧力レンジで高精度、優れた耐久性を実現、②水や油など広範囲の圧力媒体に対応、③負圧、連成圧タイプも可能、などが挙げられます。主な仕様は、精度:±0.5 % FS 以下、アンプ回路内蔵の1~5VDCまたは4~20mADC の出力信号、過大圧力:定格圧力の200%(HTV / HGV)、定格圧力の150%(HTI/HGI)、などになります。アプリケーション例としては、コンプレッサの吐出圧測定、ポンプの吐出圧測定、開放タンクのレベル測定、純水製造装置の圧力管理、冷凍機のガス圧測定、フィルタの目詰まり検知、テンションメータの負圧測定、などが挙げられます。 そして、『HT / HGシリーズ』の端子箱タイプになるのが、『MTシリーズ』です(写真3)。この製品は、IP67に準拠した防水構造で屋外に使用されるゲージ圧センサになります。特徴や仕様、アプリケーション例などは、『HT / HGシリーズ』と同じような内容になっています。 圧力センサの新製品としては、IP67に準拠した防水型の屋外仕様となるデジタルタイプの圧力センサ『DTシリーズ』です(写真4)。特徴としては、① 4 桁赤色LEDによる圧力表示計、②IP67の防水構造、③ステンレスダイアフラム構造のため、水や油などの流体に対応可能、④スイッチ2 点(オープンコレクタ出力:NPN)、⑤4-20mAのアナログ出力、⑥半導体方式の圧力センサのため、高精度で耐久性に優れる、などが挙げられます。アプリケーション例としては、設備における空圧や水圧プロセスの監視/制御用、受水槽のレベル管理、などが挙げられます。 次に、水位センサについて紹介します。主力になっているは、投げ込み式水位センサ『HM-200 / 300シリーズ』になります(写真5)。この製品は、河川、水路、ダム、井戸、地下水位などの長期観測に最適な、ステンレス製ダイアフラムを使用した圧力式の水位センサです。特徴としては、①2~50m計までをラインアッ写真5 投げ込み式水位センサ『HM-200/300シリーズ』写真7 投げ込み式水位センサ『HM-600/700シリーズ』写真4 小型デジタル圧力センサ『DTシリーズ』 写真6 投げ込み式水位センサ『HM-900/920シリーズ』写真8 データロガ内蔵水位計『WLG』プ、②ミリ単位の高精度の水位測定が可能、③避雷素子を内蔵、などが挙げられます。主な仕様は、精度:±0.3% FS 以下(高精度品:±0.1% FS 以下)、アンプ回路内蔵の1~5VDCまたは4~20mADC の出力信号、過大圧力:定格圧力の200%(HM-200)、定格圧力の150 %(HM-300)、などになります。アプリケーション例としては、開放タンクのレベル測定、地下タンクの水位測定、河川の水位観測、井戸/ボーリング孔の水位観測、ダムの水位観測、湖沼の水位観測、などが挙げられます。 また、ローコストタイプの製品として『HM-900 /920シリーズ』も用意しています(写真6)。この製品は、地下タンクや工場内タンクのレベル測定などに最適な水位センサです。特徴としては、①水位レベル2m、5m、10mをラインアップ、②ミリ単位の高精度の水位測定が可能、などが挙げられます。主な仕様は、精度:±0.3% FS 以下、アンプ回路内蔵の1~5VDCまたは4~20mADC の出力信号、過大圧力:定格圧力の200%(HM-900)、定格圧力の150%(HM-920)、などになります。アプリケーション例としては、『HM-200 / 300シリーズ』と同じような内容になります。 そして、先程も少しお話しましたが、チタン構造の製品として『HM-600/ 700シリーズ』を紹介します(写真7)。この製品は、材質がチタンで海水に優れた耐食性をもつ圧力式の水位センサです。特徴としては、①オールチタン製、②2~50m 計までラインアップ、③ミリ単位の高精度の水位測定が可能、④避雷素子を内蔵、などが挙げられます。主な仕様は、精度:±0.3%FS 以下(高精度品:±0.1% FS 以下)、アンプ回路内蔵の1 ~5VDCまたは4 ~20mADC の出力信号、過大圧力:定格圧力の200%(HM-600)、定格圧力の150 %(HM-700)、などになります。アプリケーション例としては、護岸での水位測定、海水の潮位観測、開放タンクのレベル測定、地下タンクの水位測定、河川の水位観測、井戸/ボーリング孔の水位観測、ダムの水位観測、湖沼の水位観測、などが挙げられます。 水位計の新製品としては、データロガ内蔵の一体型水位計『WLG』になります(写真8)。この製品は、水位と水温のデータをメモリ内に記録し、長時間の観測ができるデータロガ内蔵の水位計です。特徴としては、①小型軽量、ステンレス製の堅牢な構造により、優れた環境性を実現、②2~50m の数レンジから選択でき、高精度に測定、③内蔵の電池で約3 年間の長期測定ができ、電池の交換が可能(電池交換はメーカー対応)、④大気補正は大気測定用のセンサで測定し補正、⑤測定データはクレイドル(別売)に挿入し簡単に回収、⑥出力データ数は32,000データ、などが挙げられます。アプリケーション例としては、河川の水位測定、小川の水位測定、井戸の水位測定、ため池の水位測定、などが挙げられ、主に官公庁、大学、研究機関などで使用されています。 今後の展開についてお聞かせ下さい原田:当社の主力となる圧力センサ、水位計ともに、新製品についてはデジタル化を進めていき、最近注目されているIoTに向けた動きを加速させていきたいと考えています。先程紹介した『DTシリーズ』や『WLG』もその流れの1つになっており、通信を利用して計測を行うような仕組みを構築していきます。そのために、社内の評価装置や測定装置にしてもアナログ用とデジタル用の両方を設置しています。 また事業展開については、防災関連や環境関連分野に力を入れていこうと考えています。防災関連については、現在進めている案件として地滑りなどの問題に対応する製品の開発を行っています。環境関連については、ビルなどの緑化運動に対応する製品の開発を行っています。このように、今までの事業展開とはちょっと異なる分野にも視野を広げていきます。さらに現状では、国内市場が中心になっていますが、今後は海外市場も視野に入れた取り組みを検討中です。 当社のように、センサをコアからつくっている国内のセンサメーカーは少なくなっていますが、当社は今後もこの取り組みを守りながら、 日本のものづくりに貢献していきたいと考えています。本日はお忙しい中ありがとうございました。