ブックタイトルメカトロニクス3月号2015年

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概要

メカトロニクス3月号2015年

MECHATRONICS 2015.3 49 2014年12月3日(水)~5日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて、半導体を中心としたマイクロエレクトロニクスの製造を支える装置/材料産業の総合イベントであるSEMICON JAPAN2014が開催された。 3日間の総来場者数は、60,211 名に上った。■高いスペース効率のダイシングソー (株)ディスコでは、Φ6インチ対応のセミオートマチックダイシングソー『DAD323』を紹介していた。 同製品は、W:490×D:870×H:1,500mmとコンパクトな設計で、最小クラスのフットプリントを実現する装置。高トルク2.0kWスピンドルを搭載している他、X軸戻り速度を700mm/s の従来比1.4倍とし、スループットを向上(同社の従来機『DAD322』比)。形状認識機能により、スループットの向上で割れウエハのカット時間を短縮する。さらに、オートアライメント機能を搭載している点や、15インチモニタの採用と上位機種である3000シリーズと同じ操作性の高いインタフェースを採用している点などが大きな特徴となっている。■次々世代にも対応可能な拡張性 (株)アルバックでは、マルチチャンバ型スパッタリング装置『ENTRON-EX W300』に関する展示を行い、多くの来場者の注目を集めていた。 同製品は、多様なプロセスを結び付ける最新のプラットフォームで、高生産性、省エネルギーを実現し、次世代だけでなく次々世代以降も対応可能な拡張性を誇るハイエンドモデルのスパッタリング装置。フレキシブルなモジュール構成が可能である他、①PVDとCVD、ALDのインテグレーションが可能、②NVM、Al、Cu 配線、バリアメタル、RDL(AL)、Co/Ni サリサイドなど様々なアプリケーションに対応、③多品種のデバイス生産に対応、④クラスターツール思想による標準10室のプロセスモジュールが搭載可能、⑤シングル仕様/タンデム仕様のプラットフォーム選択が可能、などの特徴を有する。最先端半導体メモリ(DRAM、フラッシュメモリ)や、次世代不揮発性メモリ(STT‐MRAM、 ReRAM、 PCRAM、CBRAM、 FeRAM など)、最先端半導体ロジック、CMOSイメージセンサなどの用途に適する製品となっている。■半導体製造プロセスに不可欠な 検査/測定装置 レーザーテック(株)は、高度な半導体製造プロセスを支える各種検査/測定装置の豊富なラインアップを紹介していた。 同社では、フォトマスク(レチクル)を作製するための、石英ガラス上に遮光用のクロム膜と電子ビームレジストを塗布したマスクブランクスの欠陥検査装置MAGICSシリーズも展開しており、業界のデファクトスタンダードとして実績を確立している。展示会では最新機種の『M8350』『M8351』を紹介。この他マスク関連では、マスク欠陥検査装置 MATRICS『X810HiTシリーズ』や位相差/透過率測定装置『MPM193EX』を、またデバイス製造工程向けには、WASAVIシリーズとして膜厚ムラ検査装置 『MR300』や、TSVプロセスにおける新製品ウエハバンプ検査測定装置『BIM300』などを発表。半導体の微細化などその進展を支える製品群の説明に、多くの人が耳を傾けていた。■ JIS 規格に準拠した高信頼性の製品 (株)ティ アンド ティでは、LED 照度計『LM-777』を紹介していた。 同製品は、JIS C1609-1:2006 一般型AA 級(準拠)で、LED照明の測定ができる高信頼性の製品で、作業性の効率、製品品質の向上、不良品の減少、植物工場内の管理などに寄与する。メモリ機能18ポイントで、USBでPCに転送。スマホサイズの小型化を実現し、持ち運びに便利。また、広い測定範囲:0~399900lx、オートレンジ/マニュアル、可視域相対分光:標準比視感度からの外れが6 %以内(一般形AA級照度計に準拠)、ホールド機能:データホールドとタイマホールド、などの特徴を有している。■独自の解析技術で シミュレーションを実施 SCIVAX(株)では、「光学シミュレーションサービス」を、サファイア基板上の微細構造によるLED光取り出し効率の改善事例を示しながら紹介していた。 これは同社が独自に開発した解析技術を用いることによって、FDTD 法では困難だったシミュレーションを可能にしたもの。モデルは表面に凹凸(ホール)形状のあるLEDで、それを光取り出し効率をRCWA 法を利用して計算した事例で、ここでは構造物の厚みが1.8μmであったが、同一パターンであれば構造物の厚みが100μmであっても解析が可能であるという。応用/広がりとしては、ピッチ、高さ、形状をパラメータとして連続シミュレーションが可能である他、AFMデータからモデルを作成可能、シミュレーションモデルからマスターモールドの設計ができる。 また同社では、2015 年の春に運用を開始する「ナノインプリント」の量産受託サービスについても紹介。クリーンルーム仕様は、構造/運用の両面から、パーティクルを極限まで低くなりよう設計されているなど、高度にクリーン管理された最先端の製造設備で提供されるもので、多くの来場者を集めていた。■高背圧でも安定した運転を実現 (株)ヒロテックでは、米国Trebor International 社製のダイアフラムポンプ『MEGA120』を展示していた。 同製品は、最大流量:120L/min で、最高使用温度:100 ℃、最大エア供給圧力:0.55MPa。世界中の半導体工場で実績のあるMega960 の大流量タイプで、120Lポンプとしては小型の、H:263×W:237×D:253mmを実現。薬液移送に最適で、高背圧でも安定した運転を実現する。その他の特徴としては、①「スマートパイロットバルブ」により突然の圧力変動に対応、②エア供給のみの自動運転、③ダイアフラムは2 重でハブ接続されておらず長寿命、④エラストマーOリングは接液部に使用していない、⑤部品点数が少なく、現場でのメンテナンスが可能、⑥ワールドワイドのサポート体制、⑦接液部はPFA・PTFEのみ、⑧液体接続:1 1/4" フレア、などが挙げられる。 同展示会の次回開催は、2015年12月16日(水)~18日(金)、東京ビッグサイトにおいて予定されている。SEMICON JAPAN2014 2014 年12月3日(水)~5日(金)東京ビッグサイトSEMI■ 会 期■ 会 場■ 主 催『DAD323』『ENTRON-EX W300』に関する展示『LM-777』『MEGA120』レーザーテック(株)の豊富な製品バリエーションを紹介する展示SCIVAX(株)のブース