ブックタイトルメカトロニクス3月号2014年

ページ
53/60

このページは メカトロニクス3月号2014年 の電子ブックに掲載されている53ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

メカトロニクス3月号2014年

MECHATRONICS 2014.3 5359向する光線束Φへと変換され、面要素Sを照射して照度Eにより輝度Lが均等に発現できる・・・と光線追跡しながら解明すれば、適切なレンズに形成できるであろう(既出図2-2)。【参考文献】2-132)特許電子図書館(IPDL)図2-207 ベンディングによるレンズの変形図2-206 蛍光灯による照明方式(その2) 2-132)2 設計からはじめよう(その58)method)手段の嚆矢であろう。 光源を導光板の内部で光線を拡散する方法(図①③)や光源をレンズで被覆して照射光線束を拡散する手段(図⑩⑪)は、輝度むらの不具合を出来るだけ発生の根源から解決しようとする方法である。このうち図⑩では、放出光線束が濃密になりがちな中央付近を拡散面とし、光線束を強く要求する周辺方向へはレンズ内面で全反射で誘導しながら側面から放出させている。恰もホースで水を周辺へ撒布している情景に似て、涙ぐましい意図が感じられる。 この視点で見ると、図⑪は光の性質を巧みに生かした技術で好ましい。レンズの屈折機能のみを作用させているので、光線は円滑に進行してレンズ表面から放出できる。もし屈折作用のほかに反射作用を併用させると、光線は迷路をさまようので、光量の伝達効率は上がらない。このレンズ面は2つの凸形状曲線が対称軸で繋がっている形状で奇異に見える。技術苦労の賜物であろう。 ここで、レンズの屈折力を維持したままレンズの形状を変更できるベンディングの手法があることを、留意してみよう(図2-207)。ベンディングは、結像光学分野で不具合の悩みとなる収差を低減させるために用いられる手段であるが、放出光線束の拡散性を設計するときに照明光学分野でも適用できるであろう。光高(光軸からの距離)に応じたレンズの光軸方向の厚みを累計しながら変形してゆくと、概略な形状が得られる。 液晶表示板を均等に照射するために、以上の事例は相当の苦労の末に構築されているが、いずれも不具合の発生を事後処理的な試行錯誤の手法で解決を図ったように見受けられる。光源からの放出光が照射角θで放出する光線束φが、レンズで偏角δされて照射角Θで斜