ブックタイトルメカトロニクス8月号2013年
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メカトロニクス8月号2013年
56 MECHATRONICS 2013.8 2013年6月5日(水)~7日(金)の3日間にわたり、電子回路関連技術の総合展示会である『JPCA Show2013 第43 回 国際電子回路産業展』『ラージエレクトロニクスショー2013』『2013 マイクロエレクトロニクスショー 第27回 最先端実装技術・パッケージング展』『JISSO PROTEC 2013 第15 回 実装プロセステクノロジー展』が、一般社団法人 日本電子回路工業会、一般社団法人 日本ロボット工業会(JARA)の主催で、東京ビッグサイトにおいて開催された。 出展者数は434 社、小間数は1,320 小間、3日間の総来場者数は合わせて34,716 名に上った。■電磁ノイズの発生源を 逃さずにキャッチする テクノアルファ(株)では、電磁ノイズの発生源を特定する(株)ぺリテック製の近傍電磁界測定装置EMIテスタを紹介していた。 同製品は、電子機器から発生する電界/磁界のノイズ分布を高精度に自動測定する装置。PCBやICなどの被測定物に複雑な凸凹があっても、自動ならい機能で磁界プローブが至近距離を自動的にトレースするため、高感度な測定が可能となっている。また、測定したデータを多彩な3Dグラフィックスで可視化するという点も特徴である(専用の解析ソフトを付属)。測定は、自動??突機構により、近傍電磁界アンテナをPCBやIC 部品などの至近距離(Gap=0mm ~ 任意に設定可能)で自動トレースしながら電磁界強度測定する。■蟻酸ガス、水素ガスにも対応 ユニテンプジャパン(株)では、蟻酸ガス、水素ガス対応の小型真空はんだリフローシステム『RSS』シリーズを紹介していた。 この製品は、真空環境、窒素ガスパージ環境、フォーミングガス(水素+窒素混合ガス)環境の他、蟻酸ガス環境や高濃度水素ガス環境にも対応する装置。同シリーズに標準添付されているWindowsベースの温度プロファイル作成/ 制御ソフトウエアを使えば、昇温速度、プリヒート温度や維持時間、リフロー温度や維持時間、降温速度などリフローに必要な設定が簡単に行える他、真空ポンプやチャンバ内に流入させるガスのON /OFFも同時に設定することができる。また標準システムでの最大到達温度は350 ℃のに対し、オプションの『RSS-HT』を装備することで最大到達温度450℃を実現する。加えて、高速赤外線ヒータ(IRヒータ)装備モデルでは、毎分240 ℃(毎秒4℃)の高速昇温を行うことができる。また、高速降温を実現する水冷システムを標準装備しているのも大きな特徴となっている。■基板の膨張/収縮/変形の分析や 不良解析を行う装置 (株)ムラキでは、X線透過式2次元測定機『MVX-818』を展示していた。 同製品は、X 線カメラによって多層基板のパターン透視確認ができる他、パターン座標測定により基板の膨張/収縮/変形の分析や不良解析ができる装置で、多層基板の製造工程の前後に測定データをフィードバックすることで品質の改善に貢献する。また、X線カメラのズーム機能によって大パターンから小パターンの高精度な測定が可能であるなど、X線基準穴明け機で培ったX線技術を採用することで、安定した測定を実現する製品となっている。たとえば、多層基板製造工程においては、露光から完成までの各工程で測定することで、基板の膨張、収縮、変形を分析。CCDカメラも搭載しているため、X 線では測定できない露光フィルムなども測定できるなど、工程ごとの分析が1台で行える製品となっている。■速く、かつ正確にリペア 日本オルボテック(株)では、光学式自動リペア装置(AOR)『Ultra PreFix 120』を紹介していた。 同製品は、高密度基板や最先端のパッケージ基板製造工程において、最小ライン/スペース10μmまでの余分な銅箔を自動的にリペアするもので、難易度の高いCSPやFC-CSP、BGA、FC-BGAにおいて、1 分もかかけずに不良を除去することができる装置となっており、スクラップパネルの削減によってパッケージ基板の生産における歩留まりの飛躍的な向上に貢献する。クローズドループ リペア テクノロジーの採用によって、絶縁層へのダメージが最小限に抑えられる他、自己完結制御で安定した品質と制御されたプロセス、CAMデータとの自動比較など、すぐれた品質を実現する。また同社独自の高性能レーザ技術により、微細欠陥リペアを1時簡に60回以上リペアする他、高速セットアップ機能で簡単にジョブ交換が行える。■ハイスループット自動検査を実現 (株)高岳製作所では、新型センサを採用したFC-CSP向けICパッケージ基板バンプ検査装置を紹介していた。 同製品は高さ方向だけでなく2次元解像度の向上により、バンプトップ径の計測においても精度アップを実現する高精度、高信頼性の装置で、ハイスループット自動検査を実現する。ラウンドバンプ、コインドバンプ、両タイプ混在も計測できる他、段替え時間の短縮、という点も大きな特徴となっている。検査項目は、バンプ高さ、コプラナリティ、バンクトップ径、バンプ有無で、主な仕様は、基板タイプ:STRIP 基板、基板サイズ:100×70mm~250×100mm、基板厚:0.1~2.0mm、バンプの高さ:最大200μm、などとなっている。■柔軟性の高いライン構築に貢献する 機構を採用 エイテックテクトロン(株)では、新型熱風循環方式の採用によって高い加熱性能を実現したN2リフローはんだ付け装置『RN121シリーズ』を紹介していた。 同製品は、従来機と比べ約20%改善した精細で高品質な加熱性能に加えて、生産現場の柔軟なライン構築にも対応できるように、部品実装機からの連結に際して振り分けコンベアを必要としないデュアルコンベア仕様を採用している他、特殊な構造のレールの採用によって、手前側、背面側のどちらでもカバー開閉を行うことができるなどの特徴をもつ。加えて、大容量、高効率のフラックス回収、作業環境に配慮した断熱などを実現している。ブースでは新製品である『RN121NW(LL)-31-RLF』を展示し、多くの来場者の注目を集めていた。 同展示会の次回開催は、2014 年6 月4日(水)~6月6日(金)の3日間、東京ビッグサイトにおいて予定されている。JPCA Show 2013JISSO PROTEC 2013(第15回実装プロセステクノロジー展)2013年6月5日(水)~6月7日(金)東京ビッグサイト(一社)日本電子回路工業会、(一社)日本ロボット工業会■ 会 期■ 会 場■ 主 催卓上でも使用できる『RSS-450-110』光学式自動リペア装置(AOR)『Ultra PreFix 120』X 線透過式2 次元測定機『MVX-818』EMI テスタ『EMV-100』FC-CSP向けICパッケージ基板バンプ検査装置N2リフローはんだ付け装置『RN121NW(LL)-31-RLF』