ブックタイトルメカトロニクス7月号2013年

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概要

メカトロニクス7月号2013年

56 MECHATRONICS 2013.7 2013 年5 月22日(水)~5月24日(金)の3日間にわたり、自動車、材料、部品、情報・計測機器やEV/HEV 技術に関する展示会である自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2013が開催された。3日間の来場者は、78,255 名に上った。■音をリアルタイムで『見える化』する エルエムエスジャパン(株)のブースでは、音を計測すると同時に、音圧、音響インテンシティベクトルをリアルタイムで3D 表示する、小型かつ軽量なハンディタイプの計測システム『LMS SoundBrush』を紹介していた。 本製品は、マイクロフォン付きアンテナをプローブに装着し、USB でプローブとトラッキングカメラをPCに接続するだけで計測を開始できる装置で、音源探査や音漏れ検査、音響伝搬などに適している。プローブにデータ収集ユニットを内蔵しており、自動で位置検知をするため、簡単なセッティングだけで、すぐに計測が行える。プローブには、計測している環境に応じて色が変化する位置トラッキング用の球体が付いており、トラッキングカメラがその位置を認識。計測対象物の周りでプローブを自由に動かすと音場がリアルタイムにPC モニタに3D 表示される、という機構になっている。また、小型でありながらも必要な機能がすべて備わっているので、フロントエンドや解析ソフトが不要、という点も大きな特徴である。■ 3 次元リアルタイムバーチャルリアリ ティソフトの新バージョン (株)フォーラムエイトでは、3 次元リアルタイムバーチャルリアリティソフト『UC-win/Road Ver.9』を紹介していた。 『UC-win/Road』は各種プロジェクトの3次元大規模空間を簡単なPC 操作で作成でき、多用なリアルタイムシミュレーションが行えるソフトウエア。新しくリリースされた『Ver.9』は、新機能として、ドライビングシミュレーション関連機能では、クラスタ拡張マルチユーザー対応、ログ機能の強化/拡張、交通シミュレーション機能、運転シミュレーション、ステアリングハンドル反応、ACC/自動運転機能、マイクロシミュレーションプレイヤー拡張、エッジブレンディング対応などを、また主要機能の強化、ツール拡張の点では、FBXモデル拡張、高精度モデル対応、パラメトリック3Dモデリング機能などを有しており、よりリアルなシミュレーションが可能となっている。ブース内ではドライブシミュレータの同期運転の実演が行われており、多くの来場者が参加していた。■車載CANデータを活用したアプリケー ションの開発環境 (株)ゼットエムピーでは、車とインターネットをつなぎ車載CANデータを活用したアプリケーションの開発環境『カー友プラットフォーム』を利用したアプリ例などを紹介していた。 車載データを活用したスマホアプリが開発できる『カー友』は、クルマのオープン化、プラットフォーム化を加速するために、車載データをクラウドで共有し、ソフトウェアエンジニアがスマートフォン用のアプリケーションを自由に開発できる開発環境。このアプリケーションには、『クルマとクルマがつながり、クルマを介して人と人が仲良くなり友達になってほしいという想い』が込められており、そこから『カー友』という名前がつけられている。このプラットフォームを用いた開発アプリケーション例のひとつである『カー友ファン』は、人の性格を表すといわれているくるまの運転を、車載データを使って解析することで、その人の性格を実現したアバターを作成、そのキャラクターを育成するゲーム機能と、近くのドライバーとのチャット機能などがあるという。またブースではミリ波レーザカメラのセンシングデモなどが行われており、注目を集めていた。■光ファイバを検査品の表面に貼り計測 するシステム (株)富士テクニカルリサーチでは、光ファイバセンシングシステム『FBI-Gauge』を紹介していた。 本製品は、光ファイバを検査品の表面に貼り付けることで、温度と歪みを計測するセンシングシステム。光ファイバに沿って連続的に計測できるため、点の計測から連続的な線や面まで、広範囲な計測が可能であり、大量の歪みゲージを使用することなく設置コストと設置時間の大幅な削減ができる。自動車の他に、鉄道、建築物、プラント、ダム、橋梁など、幅広い分野での使用に適しており、ブースでは、リチウムイオン電池の温度分布計測のデモや空間温度分布計測のデモ展示を行っており、注目を集めていた。■ ACC/ADAS分野の開発を支援する 機構 ベクター・ジャパン(株)では、ACC/ADAS 分野の開発支援機構として、安全運転を支援するCANape オプションドライバーアシスタンスを紹介していた。 ドライバー支援システム用のセンサアルゴリズムの最適化することで、センサデータをグラフィックエレメントに関連付けし、ビデオ画像にスーパーインポーズ、センサデータのシミュレーション入力の機能を、また、画像処理アルゴリズムの最適化によって、画像処理アルゴリズムをCANapeのDLLとしてリンクし、入力にビデオ信号を割り当て処理結果を表示する、などの機能を実現。これらによって、ECU、CANなどの車載ネットワーク、アナログ/デジタル信号、GPS信号、ビデオ信号などの測定を組み合わせた、ACC /ADAS 分野の開発支援への有効活用が可能となる。使用例としては、ミリ波レーダによる追従や追突防止システム、画像処理によるレーンキーピングシステムの開発、及びテスト、などがあるという。■長年の実績をもつ、車載パワーモジュ ール向け部品実装技術 (株)村田製作所では、(株)小諸村田製作所が展開する車載パワーモジュール向け部品実装技術を紹介していた。 小諸村田製作所は、ルネサス東日本セミコンダクタ長野デバイス本部の事業を継承した会社で、車載ハイブリッドICで30年以上の量産実績を有している。すぐれた基板設計と実装技術によって、機電一体設計最適化に向けた嵌合性などのメカ側の要求にも対応可能であるなど、カスタム対応も行っている。 ブースでは、パワーと周辺制御回路や各種センサを取り込み可能な高機能モジュールPKGで、車載インバータや電子リレーなどの用途に適した『ES-moⅡ』や、参考品として、高放熱/高信頼性要求の中、裏面の放熱板から排熱する高放熱性タイプの『ES-moⅢ』を、また、一般的なPCB 基板と比べ高い熱伝導率(約10 倍)で、モジュール裏面/外部の絶縁加工が不要な高放熱デバイスなどを紹介/展示していた。 同展示会の次回開催は2014 年5 月21日(水)~5月23日(金)の3日間、パシフィコ横浜での開催が予定されている。自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展2013 2013年5月22日(水)~5月24日(金)パシフィコ横浜公益社団法人 自動車技術会■ 会 期■ 会 場■ 主 催LMS SoundBrush光ファイバセンシングシステム『FBI-Gauge』ゼットエムピーのブースフォーラムエイトのブースベクター・ジャパンのブースES-moⅡ