メカトロニクス5月号2012年

メカトロニクス5月号2012年 page 37/60

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パナソニック、Let's note『CF-SX1』『CF-NX1』の第1号機を出荷~『国内でのものづくり』を支える、きめ細かな生産体制~MECHATRONICS 2012.5 37■ 社員が見送る中、出荷へ 2012年2月8日、パナソニック(株) AVC....

パナソニック、Let's note『CF-SX1』『CF-NX1』の第1号機を出荷~『国内でのものづくり』を支える、きめ細かな生産体制~MECHATRONICS 2012.5 37■ 社員が見送る中、出荷へ 2012年2月8日、パナソニック(株) AVCネットワークス社 ITプロダクツビジネスユニットは、兵庫県・神戸工場において、ビジネスPC、Let's note『CF-SX1』『CFNX1』の第1 号機を出荷する出荷式を行った(写真1、写真2、写真3)。 同製品は、第4 世代の『Let's note』と位置づけられている。第1世代の『軽量/長時間』、第2世代の『頑丈』、第3 世代の『高性能』という各世代ごとのコンセプトから今回はさらに、日常のさまざまなリスクに備える『タフ』性能と、仕事の生産性をアップする高速CPUと高速起動、ビジネスユースに適したワイヤレス通信機能などとして結実した『クリエイティブ』性能という理念が追加されている。 また、携帯しやすい軽さや、終日モバイルに耐える長時間駆動、モバイルワークに対応するセキュリティ対応なども実現している。同社では、この製品を、日本のビジネスマンにとっての『武器』にしてもらいたい、としている。■『日本での生産』へのこだわり 今回は、出荷式と併せて、工場の内部も公開された。神戸工場は敷地が57,000m2(17,250 平米)、生産棟は27,000m2。多品種少量変量生産に対応し、日々の生産変動にも応えられ、1 台からの要望も受ける。そのような、生産変動を可能にするために、材料倉庫が工場と直結している。 『Let's note CF-SX1』『Let's note CF-NX1』についても、マザーボードの実装から、最終的な本体組み立てまでがこの工場で行われている(写真4~写真9)。 電子部品実装、製品の組み立て/検査などは、すべてをワンフロアで行われている。ワンフロアでのものづくりのメリットは、客からの注文に迅速に対応できる対応力の高さ、そして生産管理や品質管理といったマネジメントのしやすさという点が挙げられる、という。また、製品の製造バランスの管理上、QRコードをつけることで瞬時にその履歴などが辿れる徹底したトレーサビリティ体制も確立されている。 加えて工場内の環境試験室などにおいて、落下試験や、熱衝撃試験(気槽式及び液槽式)、防水試験を実施。これらを日々繰り返すことで、信頼性の確保に努めている(写真10)。 工場内には、生産設備と併せて、法人向けユーザーへのサポートサービスや同製品の処理についての質問をダイレクトに受け付ける体制も確立されている。1 年365日、9:00~20:00まで受け付けており、そこで受けた意見を、技術部門、品質部門、生産工程などにフィードバックするようになっている。 市場での不具合品を回収し、解析の修理を行う体制も整っており、プロの解析力によって故障原因を短時間で特定して、的確な修理で迅速な修理、返却を実現している。また、電話対応室と修理・解析の部署とが連携をとることで、ソフト不具合や設定不具合などを、ユーザーの手から離すことなく電話口で対応・解決することも可能になっている。このような修理サービスが工場内にあるため、問題があれば、工場の量産工程や設計部門へのフィードバックされ、次の1 台から次の新製品へ、その方策が直ちに反映されるようになっている。 独自の分析ツールによる予兆管理システムも確立しており、障害を予兆検出。早期の対策改善が可能となっているのも特徴であるなど、きめ細かい体制が取られている。 このような生産活動が、同社の確かな技術を支えている。同社では、「これからも国内でのものづくりにこだわっていきたい」、としている。工場レポートFactory Report写真2 トレーラの荷台への積み込み写真5 高速・高精度にチップ部品を装着写真8 セル生産方式による製品の組み立て写真9 ユーザーに応じた仕様にする写真3 見送りを受けながら出荷がスタート写真6 電子部品実装機の内部導入支援サービスの部門写真10 環境試験室の外観写真7 ボード検査の基板脱着作業を写真4 実装工程自動化することで工数を削減写真1 社員が担ぐ御輿に乗った、出荷1号機