ブックタイトル実装技術5月号2021年特別編集版

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概要

実装技術5月号2021年特別編集版

233R(スリー・アール)の実践環境関連技術vProプロセッサ(動作周波数 2.40GHz)を採用し、業界最高容量(18650サイズにおいて) 3,100mAh高容量リチウム電池搭載して約14 時間の長時間駆動を実現し、重量は1.32kgのモバイルPC(写真1)である。2010 年発売モデルですでに10 年前のモデルであった。DVDドライブは横方向に開けて挿入するタイプではなく上から挿入するタイプで場所を取らないで使用できる仕組みのものである。2. HDDの健康診断 10 年も前のノートPCが今でも使えるかである。一番、重要なのはプログラムファイルが保存されているHDDが10 年も経過しているので、今でも問題なくHDDが使用できてPCとして使用して良いかということであった。HDDの寿命を一番、気にかかった。通常は5年程度がHDDの寿命であるとのPC雑誌の解説記事などで知っていたため特に気になった。 そこで、まず、『Let's Note CF-S9』の裏蓋の23個のネジを外してHDDを取り出した。そしてIDEコネクタ及びSATAコネクタの両方に対応した外付けHDDとして機能する治具に取り付け、他のノートPCに外付けHDDとしてUSBで繋ぎ、無料ソフトの「CrystalDiskInfo」1)を使ってHDD内を詳しく調査した。 その結果、HDDは日立製の250GBの容量のもので、電源投入回数が1,777回で使用時間は5,079時間であることが分かり、HDDには特に異常を示す項目はなかった。「CrystalDiskInfo」によるHDDの健康診断は20 項目について検査の対象にしている。全ての項目が正常を示していた。HDDは問題ないことが確認できた。これならばまだ使っても問題ないと判断した。 もともとのOSはWindows 7で、CPUはIntel Core i 5であった。この性能であればWindows 8.1 へのバージョンアップすることも可能ではないかと思った。メモリが2GBなので少な過ぎるのは承知で検討して活用することを考えた。3. HDDの分割 無料ソフトの「EaseUS Partition Master」2)を使って、250GB容量のHDDのCドライブは100GBにし、Eドライブを新たに作成して残りの150GBを割り当てた。データ保存のためにHDDを分割して Eドライブにした。Cドライブにはデータなどは保存せずプログラムファイルのみのシステムドライブとした。4. OSのバージョンアップ Windows 7 SP 1 やWindows 8.1であれば、Windows10へのバージョンアップはマイクロソフトのサイト3)からダウンロードすれば、現在(2021-4 現在)でも無償でバージョンアップが可能である。 そこでWindows 7をまずWindows 8.1(通常版 Update適用済み)のソフトを使ってバージョンアップした。 現在、筆者が所有する他のノートPCが全てWindows10なのでOSは統一した方が良いと思い、思い切って10 年前のノートPCであるが、上記のサイトからダウンロードしてWindows 10 へバージョンアップを試みた。動作が不安定であれば、分解処分する覚悟でもあった。メモリが2GBと少ないため動作速度は少し遅いのは否めないものの、確認したら問題なく動作した。10 年前のモデルでもWindows 10のOSで十分使えることが確認でき驚いた。メーカーの説明では、Windows10 へのバージョンアップには不適合の機種として挙げていたので、なおさら驚いた。5. メモリの増設 快適に動かすには、メモリを増設すべきと思い、調べると増設ができるように、もう1つのスロットが空いておりネットで調べると10年前のモデルでもメモリを販売していることが判明し、早速、4GBのメモリを注文して増設して6GBにした。その結果、動きが良くなった。投資金額はわずか1,980 円であった(写真2)。特定非営利活動法人 日本環境技術推進機構写真1 ノートPC『Let's Note CF-S9』(Panasonic) 写真2 増設用メモリ