ブックタイトル実装技術1月号2021年特別編集版

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概要

実装技術1月号2021年特別編集版

40はんだ関連技術12   はじめに これまでの工場作業は、人間が重い荷物を運んだり、細かい作業をしたり、指示を出したりといった大きな工数が問題となっていた。 また、前回の記事(同年11月号)で紹介したように、工場の生産性を阻害し効率化ができない要因として、少子高齢化による働き手不足を例に挙げた。 さらに近年では、製造拠点の海外移転、海外企業の日本への進出など、製造業をめぐる社会情勢はめまぐるしく変化している。 このような状況下において、製造業にとって「生産性の向上」は、会社の将来を左右する最重要項目と言っても過言ではない。 利益を増大して会社存続を確実なものとするため、生産性の向上を図ってみてはいるものの、具体的な方法が分からないという企業が多いのも現実である。 そこで今回は、前回11月号の続きとして、多くの企業が取り組んでいる工場の自動化について、さらに掘り下げた内容を解説する。 ?工程の自動化を検討している ?生産性の効率化を図りたい ?省力化、省人化してコストダウンしたい ?人的ミスを減らし品質向上したい AIの進歩やIoTの導入ばかりが話題になる昨今、工場作業の自動化を進める参考にしていただけたら幸いである。 なお、本来であれば写真やグラフを併せて使用することでより具体的にご紹介したいところであるが、守秘義務の観点から、今回は文章だけでの構成とさせていただいている。この点について、あらかじめご容赦いただきたい。 しかしながら、「自動化の実現」にあたって大切な考えについては十分に示しているつもりであるので、ご参照いただければと思う。   工場の自動化と工程を   自動化する企業が増えている理由 前回の記事(本年11月号)と重複するが、この部分は重要なので改めて説明する。 工場の自動化とは「ファクトリーオートメーション」とも呼ばれる。工場における生産工程の自動化のことになるが、ファクトリーオートメーションを略して「FA」と表記することもある。 以前は、工程内検査などでは人間の目によって検査を行ってきたが、検査ミスなどにより不良が流出することに繋がるため、検査機を導入して自動化を進めてきた。 また、さらに古くから考えれば、重い材料を人力で運ぶような作業では、運搬機器を導入して落下の危険性なく自動で運ぶことを可能にしてきた。 このように、はるか以前から工場における自動化の取り組みは行われてきたが、特に近年になって生産ラインの自動化が重要度を増してきたことには、原因がある。 自動化の重要さを感じている企業数も多いばかりか、すでに自動化に向けた取り組みを行っている企業も多い。 ではなぜ、最近になってますます工場の自動化が注目され、導入する企業が増えているのか? その理由としては、 ① 海外も含めた人件費の高騰 ② 圧倒的な人手不足 ③ 加速的な生産性向上の必要性が挙げられる。 詳しい内容については、前回の11月号を読んでいただく【工程の自動化と生産性について】自動化のメリットとデメリット(一社)実装技術信頼性審査協会、STC ソルダリング テクノロジ センター / 佐竹 正宏