ブックタイトル実装技術1月号2021年特別編集版

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概要

実装技術1月号2021年特別編集版

36はんだ関連技術132   諸言 ソルダペーストを使用した表面実装では、リフロー時にフラックスの飛散が発生することがある。これは、ソルダペースト中に含まれるフラックス成分の分解や揮発する時に発生するガスが、はんだ中より抜ける時、フラックス成分が弾けることが原因となる(図1)。 フラックスの飛散は、コネクタ接点などに付着すると、コネクタの接点不良の原因となったり、LEDやレンズ部品、センサ部品に付着すると、照度や認識エラーを発生させるなどの問題があった。お客様によっては、飛散したフラックス付着を防止するため、保護テープなどを使用して、部品へのフラックス付着を抑える対応をしていた。これらの不良や工数を抑える為、飛散の発生しないソルダペーストの要求はこれまでも多くあった。 本稿では、フラックス飛散の発生タイミングの確認、リフロープロファイルによる飛散の発生状況、新製品によるフラックス飛散対応について報告する。   実験方法 フラックスの飛散を確認するため、リフローシュミレータを用いて、飛散の発生するタイミング及び発生量を確認した。 図2のように、はんだを印刷した銅板上にスペーサーを置いてガラス板を設置。フラックス飛散のタイミングと量をカウントできるようにした。   飛散の発生タイミング 結果より、予熱中の飛散はほとんどないことを確認した(図3)。予熱中も、溶剤などの成分は揮発をしているが、はんだ粒子の間から気体が排出されるため、飛散の発生が抑えられる。それに対して、はんだ溶融直後の飛散が最も多くなっている。ソルダペーストが溶融する時、はんだ粉が一体化するリフロー時のフラックス飛散について(株)弘輝図2 フラックス飛散評価方法図1 フラックス飛散発生挙動図3 飛散の発生タイミング2mmのスペーサーの上にガラス板を設置。ガラス板に付着したフラックスをカウントする