ブックタイトル実装技術7月号2020年特別編集版

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概要

実装技術7月号2020年特別編集版

373. シリコーンゲル評価用パワーデバイス 使用したデバイスの構成を表1に示す。シリコーンゲルで封止したデバイス(以下、「シリコーンゲル封止デバイス」)と、封止していないデバイス(以下、「封止なしデバイス」)の2種類を、東芝ビジネスエキスパート(株)の協力により製作した。外観を図1に示す。4. パワーサイクル試験条件 適用したパワーサイクル試験条件を表2に示す。ΔTjを調整するため、デバイス毎にコールドプレートへの押し付けトルク強度、電流のON/OFF時間、TIM の塗布量などは適宜調整している。5. 封止材の有無とパワーサイクル試験結果の関係 シリコーンゲル封止デバイスと封止なしデバイスの、試験温度ΔTjに対する故障までのパワーサイクル回数を図2 および図3に示す。 いずれのΔTj 条件においても、シリコーンゲル封止デバイスよりも、封止なしデバイスの方が、パワーサイクル耐性が高いことが判明した。また、ΔTjが高くなる程、その差が大きくなる。 シリコーンゲルの役割が、パワーデバイスの絶縁と内部構造の保護であることから、シリコーンゲルで封止した方が長寿命であるように思われたが、この予想を覆す興味深い結果である。 図4に、シリコーンゲル封止デバイス、封止なしデバイスの構造関数を示す。 両者の構造関数の形状はほぼ同一であり、封止材の有無は構造関数に影響しないことを意味している。図2 試験温度ΔTjに対する故障までのパワーサイクル回数図4 シリコーンゲル封止デバイス、封止なしデバイスの構造関数表2 パワーサイクル試験条件図1 デバイス外観(左 : シリコーンゲル封止デバイス、 右 : 封止なしデバイス)図3 試験温度ΔTjに対する故障までのパワーサイクル回数(片対数表示、指数近似線追加)