ブックタイトル実装技術10月号2019年特別編集版

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概要

実装技術10月号2019年特別編集版

17「2028年までの電子部品技術ロードマップ」の概要 ?超スマート社会(Society 5.0)の実現に貢献する電子部品の動向?電子部品 ヒューマンライフとは、「ソーシャル」、「ホーム」、「パーソナル」を包括する全体の概念で、下記4 分野を題材とした。 ①「移動する」…ヒト、モノなどの移動 ②「生み出す」「手に入れる」…エンターテイメント、物流、  店舗 ③「健康を維持する」「生涯活躍する」…健康増進/支援、  診療支援、活躍支援、介護支援/子育て支援 ④「暮らす」…新たな街づくり、シェアリングエコノミー、  フィンテック ヒューマンライフの項では、上記①~④の実現において期待される様々なサービスを解説した。 また、それらを支える基幹技術となるIoT、人工知能(A:IArtificial Intelligence)、ロボティクス、5G、ビッグデータ、エッジ・フォッグ・クラウドコンピューティングなどのサイバー空間とリアル空間とのかかわりで利活用される技術の概要について考察した。 技術的な側面からは人と機械の役割分担において、より人間らしい豊かなヒューマンライフを目指すことを可能とし、生活支援技術においては、日常的なヘルスケアの他に、肉体的な機能やメンタルな側面からアシストする具体的な事例の動向を追った。 また、5G ネットワークの広範な普及によりヒューマンライフにおいて切り離すことのできないスマートフォンを含む、ネットワークに接続されるHM(I Human MachineInterface)機器の将来展望を探った。 ヒューマンライフで着目した分野において、サービスを提供するシステム(ソフトウェア)と機器(ハードウェア)の機能を黒子のように下支えする電子部品は多様化や信頼性の向上、高機能化が求められる一方で、一般的に広く普及するためには経済性の要求も満足させるものでなければならない。ヒューマンライフに関わるシステム並びに電子部品の需要は限りなく広がる一方で、要求される項目はさらに厳しさを増すであろう。2. モビリティ (環境対応車、社会インフラ、ADAS・自動運転技術、モビリ  ティサービス、注目する技術・システムと電子部品) モビリティは人・物の移動から情報の移動といったところまで幅広く用いられているが、今回は自動車に焦点をあてた。環境性、経済性に対しての要求が益々高まる中、自動車産業界では100 年に一度と言われる大きなパラダイムシフトが到来している。 自動車産業界では「CASE」というキーワードが生まれている。Connected(つながるクルマ)、Autonomous(自動運転車)、Shared・Services(配車サービスなど)、Electric(電気自動車)の頭文字を取ったものである。10年後の未来では自動車を使わない時間はシェアカーとして貸し出し、インターネットに常時接続された自動車は自動運転により指示を受けたお客の場所まで行く。「CASE」の発展により自動車周辺産業まで衰退する可能性も出てきて、破壊と変革によってサプライチェーンは再編され始めると予測する。ただ、このように衰退していく産業ばかりでなく、業態を変更して行けば生き残れる。タクシー会社やレンタカー会社であれば、ロボットカーの運用管理に変われば、無人宅配や無人自動配車サービスなど様々なサービス展開も図れる。 「CASE」の中でも電動化は、環境問題を背景にすでにさかんに進められている。図3に電動化技術トレンドを示す。 自動車の電動化に伴い電子部品・電子材料への要求は、さらなる小型・軽量・低背・高耐振・高耐熱に、一部では高電圧・大電流にも対応が必要になってくると思われる。電動化と自動(株)村田製作所図3 電動化技術トレンド