ブックタイトル実装技術8月号2019年特別編集版

ページ
18/34

このページは 実装技術8月号2019年特別編集版 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

実装技術8月号2019年特別編集版

16はんだ接合技術 1  はじめに 2   ~はんだ付けロボットの落とし穴~ 昨今、生産現場のロボット化(自動化)にともない、はんだ付け業界においてもロボット化に注目が高まっている。しかし、ロボット化が成功しているケースは少なく、成功するどころか日々変化するはんだ付け不良に生産現場は頭を悩ませている。 その大きな原因は、ロボットの性能不足であり、はんだ付け動作への適正不足である。 その結果、「歩留まりが悪い、手離れが悪い」というネガティブな評価がはんだ付けロボット業界に向けられている。 本稿では、こういった風潮に一石を投じるべく、メイコー製はんだ付けロボット(写真1)及び、メイコーが提唱するロボットはんだ付けの“真”理論を紹介する。   ロボット化の理由   ~動機3点~ まず、ユーザーサイドから見た場合、ロボット化(自動化)が求められる理由として主に次の3点が挙げられる。 ① 品質管理の確立 ② ワーカー不足 ③ 働き方改革 品質管理の確立とは、作業者によるはんだ付けでは品質管理が難しいという理由である。仮にNGワーク(酸化・腐食が進んでいるワーク)が混在していても、作業者は一見良品の様に仕上げてしまう傾向があり、それが市場クレームのリスクに繋がる。 また、昨今の経営課題として挙げられている「ワーカー不足」や「働き方改革」による省人化や作業環境の改善の風潮も後押しになっている。 さらに近年、中国市場における賃金高騰や米国との貿易摩擦等にともない、製造業の国内回帰を推進している企業が増加していることもあり、はんだ付け工程のロボット化の需要は国内外ともに高まっている。 表1、表2、表3に、参考資料として、こて式及びレーザ式はんだ付けロボットの導入実績及び予測を示す(「GlobalSoldering Robot Market Research Report 2019」QYResearch Private Limitedより引用)。   ロボットの理想と現実   ~そのはんだ付け不良、真の原因はロボットです!~ ロボットを導入する場合、一般的には手はんだ付けの各動作(こて先及びはんだ送りなど)を分析して、ワークに合わせた条件出しを行う。 その各条件における最適な数値化をおこない、プログラム“手直し不要”を実現するはんだ付け専用ロボットメイコーが提唱する常識を覆す“真”理論(株)メイコー / 伊東 薫3写真1 LETHER-α(メイコー製はんだ付けロボット)