ブックタイトル実装技術1月号2017年特別編集版

ページ
31/48

このページは 実装技術1月号2017年特別編集版 の電子ブックに掲載されている31ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

実装技術1月号2017年特別編集版

29品質確保と不良改善に必要なこと(フロー工程編④) ?はんだ溶融バス、及び、噴流の流速について?はんだ関連技術センサの位置がどこにあるかということである。検証による測定結果と設備モニタの表示を温度に差異があるのであれば(その差異の程度にもよるが)、検証時の測定方法がおかしいか、モニタの表示温度の方がおかしいのか、測定に使用しているセンサの差なのか、のいずれかに原因がある。良い・悪い、ということをいっているのではない。つまり、差を明確にしておくことが大事であるということを言いたいのである。 今回の測定結果では、はんだ温度の設定が275℃設定であることに対し、実際の測定結果は最も高温部で設定温度と同じ275℃、最も低温部で268 ℃、という結果が得られた。なんと、?7 ℃もの温度差が生じていたのである。これも、良い・悪い、ということをいっているのではない。?7 ℃になっている個所は どの個所で、それが噴流するはんだに影響があるのかないのか?、影響はあるとすればどの程度の影響があるのか?、このことを明確にしておくことが重要である。2. 噴流の平行度 次に、溶融はんだの噴流について説明する。テキストにあるように、搬送される基板に対して噴流=溶融はんだが平行にあたっているか?を検証することである。溶融はんだの噴流が、基板に対して平行にあたっていなければ、いくらはんだの温度を上げようが、噴流を強くあてようが、フラックスを多く塗布しようが、はんだ付け後の品質は確保できない。 まず最初に思いつくのは、コンベアが平行であるか?噴流ノズルが平行であるか?などの、機構部が規定の水準に達しているか、だと思う。この時にスケールや水準計などを使用して、数値として記録しておくことは重要だといえる。 しかし設備の機構部が、水準に達しており基板に対して平行であると証明されたとしても、実際に基板にあたっている溶融はんだが平行でなければ意味がない。 この時に、よく使用されるのが「耐熱ガラス」による噴流の確認である。しかしこれは注意が必要である。というのは、溶融はんだのあたり方は、耐熱ガラスにあたった時と実際の基板にあたった時とでは違うからである。耐熱ガラスの時の方が、噴流はより広くあたっているのが確認できる。これは実際の基板への溶融はんだのあたりかたと違うのである。(社)実装技術信頼性審査協会、STC ソルダリング テクノロジ センター図1 はんだ浴槽の温度差