ブックタイトル実装技術12月号2015年特別編集版

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概要

実装技術12月号2015年特別編集版

24半導体実装 1  はじめに 3次元LSIは、1~2世代前の技術を使っても最先端技術を使ったデバイスに匹敵する性能を引き出し、さらに各種の異種デバイスを搭載することにより、一つのチップで従来のLSIではできなかった高機能化の実現、いわゆる”More thanMoore”の実践が狙いである。 従来のLSI技術はスケーリング理論により次世代の比例縮小したデバイスの性能が予測でき、更に全世界の研究開発者によって作られ、公開されてきた半導体ロードマップにより次世代の技術や出現時期がほぼ予測できる。これによって、各半導体デバイスメーカーやファンドリーは目標技術が明確になり、同時に半導体装置メーカーやエンドプロダクトをもつデバイスメーカーやセットメーカーもシンクロナイズして半導体技術や新製品の開発が進められてきた。LSIプロセスは数千プロセスステップを精密にコントロールすることにより作り上げた精密技術であり、逆にいうとフレキシビリティをあまり入れる余地がない。エンドプロダクトとLSIチップのギャップは今までは組み立て工程が柔軟に対応してきた。高性能化・多機能化とウエハ上での取り個数(PGD:Possible GoodDie)を増加させることによるチップコスト低減が大きなLSIの進化のドライブ源である。   3次元LSI技術 3 次元LSIは、従来のLSI技術とは異なり、フレキシビリティの小さいLSIと各種多様なアプリケーションを結ぶ、いわゆるLSIシステム技術である。このため、アプリケーションや、ベースウエハのサプライチェーンによってその製造方法は変わってくる。2006 年から2012 年ごろまで、明確なターゲットアプリケーションが明確でない状態で、多くのメーカーや研究機関が3 次元LSIの研究開発に参入し、数々の技術が発表された(表1)が、ここにきてプレーヤーは材料メーカー及び製造装置メーカーを除くと限られてきた。これは、既存のアプリケーションの延長では、3次元化してもコスト的に合わないこと、システムまで考えて開発できる一部のコンソーシアムやハイエンドのアプリケーションをもつごく少数の企業に集中してきたためだと思われる。机上では、最終デバイスを作る方法は多種多様に見えるが、実際にはエンドプロダクトを製造する最適解はわずかである。今まで当社は3 次元積層部分のファウンドリとして、チップレベルから8/12インチのウエハレベルで種々の3次元LSIの開発を受注しているが、共通な仕様はほとんどない。誰3次元LSI技術とその展望東北マイクロテック(株) / 元吉 真2バルクSi:基板全体がSiで構成(通常のLSIで使われるSi基板)SO(I Silicon on Insulator):絶縁膜上に薄いSiのデバイス層が形成されている基板表1 各社/各研究機関の集積化技術