ブックタイトル実装技術9月号2015年特別編集版

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概要

実装技術9月号2015年特別編集版

381. はじめに 前回は「標準化」の重要性について紹介した。経済のグローバル化に伴って標準化についてもグローバルな対応が必要となってきた。企業内、工業会内、国内などの標準化活動から世界に目を向けての国際標準化がポイントとなってきた。 今回のお役立ち情報は、「標準化技法」の続きとして「国際標準化活動」についてグローバルな時代に必要な知識として、その基本的な内容を紹介しましょう。2. 産業活動での国際標準化 18世紀後半にイギリスでの産業革命と共に標準化がはじまった。そして19 世紀になって日本には欧米より約100 年遅れて産業革命が起こった。100年前のモールス信号の決め方では、当初は、独仏間の方式の違いで問題となった。あるいはボルト・ナットのピッチの場合でも、ISO (=International Organizationfor Standardization)とJIS ( = Japanese IndustrialStandards)で異なるなどの不都合があった。その後、標準化の歴史を踏まえて、今日、工業標準化によって互換性を確保し、インタフェースの整合性を保つことの意義が広く一般に認知されてきた。 JIS Z 8002:2006 (ISO/IEC Guide 2)による「標準化」の定義は ① 実在の問題又は起こる可能性がある問題に関して ② 与えられた状況において最適な秩序を得ることを目的と   して ③ 共通に、かつ、繰り返して使用するための記述事項を確   立する活動と規定されている。 また、「規格」の定義は、与えられた状況において ① 最適な秩序を達成することを目的に ② 共通的に繰り返して使用するために ③ 活動又はその結果に関する規則、指針または特性を規定   する文書であって ④ 合意によって確立し、一般に認められている団体によって   承認されているものと規定されている1)。 現在、世界の公的な標準化団体は、表1に示すように3つの組織が存在し、いずれもジュネーブに近接して本部が存在する。 JISは日本での工業標準として知られている。ISOもISOねじ、ASA100 のフィルムの感度などに加え、ISO9001、ISO14000シリーズのなどのマネジメントシステムで広く知られるようになった2)。 ところがIECとなると電機・電子機器業界で使われている国際規格ではあるものの一般人にはその認識は低い状況にある。国際標準化を怠ると世代にわたって「負の遺産」を残すことになる。標準化の重要性を再認識することが必要となる。表1 世界の公的な標準化団体特定非営利活動法人 日本環境技術推進機構 横浜支部 / 青木 正光実装技術初心者のための『パスポート』  ?知のインプット/アウトプットのこつ?第13回「標準化技法」とは?( その2)<国際標準化活動>