ブックタイトル実装技術7月号2015年特別編集版

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概要

実装技術7月号2015年特別編集版

13ボード設計現場におけるシミュレーションツールの有効活用設計・解析・シミュレーションくても設計が成立する分野なのである。 しかし、ボード設計の付加価値を上げるためには少しでも高度な分野の設計をする必要があり、シミュレーションツールの活用は避けて通れない。また市場の競争に勝ち抜くためには、いち早く商品を投入する必要があり、試作回数を減らし短納期で開発する必要がある。そのためにもシミュレーションツールを活用した設計のフロンドローディングは、重要なテーマである。   設計現場における   ボード設計者の役割 ボード設計者に「あなたの役割は?」と聞いたら、さまざまな答えが返ってくるだろう。ある人は「回路図どおりに配線すること」と答えるかもしれないし、ある人は「特性の良いボードを可能な限り安く設計すること」と答えるかもしれない。これは、どちらも正解である。システム開発において、どのような役割分担で設計しているか?という違いだけである。しかし担当者間のコミュニケーションが不足すると、互いに「これは自分の仕事ではない」と考え、予期せぬ設計になってしまうことがあるので注意が必要である。 ここでシステム開発の全体の流れ(図1)と、ボード設計者のあるべき姿について考えてみよう。ボード設計者に一番大切なことは、スキルが高いことである。たとえば、ボード設計に必要なインプット情報(外形図、回路図・ネットリスト、部品表・部品カタログ、個別仕様書、各種基準など)を正しく読み取るには、関連の基礎知識と理解力が必要である。そのためには、少なからず電子回路、電磁気学、配線設計、プリント配線板製造、デバイス特性、計測技術、ノイズ規格、CAD(Computer AidedDesign)技術などのスキルが必要になる(図2)。また、これらのスキルが高ければ、ボード設計の守備範囲を超えてコミュニケ?ションすることができ、これは他社との差別化技術に繋がる。これは、ビジネスの幅を広げる意味でも重要なポイントとなる。ここでふと気づくのは、これらの関連知識があればシミュ(株)図研図1 システム開発の全体の流れ図2 ボード設計者に必要なスキル