ブックタイトル実装技術7月号2015年特別編集版

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概要

実装技術7月号2015年特別編集版

12設計・解析・シミュレーション 1  ボード設計業界の状況 テクノロジーの高度化により、ボード設計は年々と難しくなっている。またシステム開発におけるボード設計者の役割も大きく変化しつつあり、設計初期段階における最適化が重要になっている。これらの最適化検討には、反射やクロストークなどの信号の品質(SI:Signal Integrity)、電源の安定供給(PI:Power Integrity)、放射ノイズの低減(EMI:Electro-Magnetic Interference)、さらには熱・応力によるボードの反りなど多くの課題に配慮する必要がある。加えて部品の実装方法、ボードの層構成、ボードの製造コストなどを総合的に考え、短期開発と低コスト設計を実現する協調設計が重要である。   市場における   シミュレーションツールの活用状況 多くのボード設計者は、「シミュレーション」と聞くと「これは自分の仕事ではない。専門の知識をもった解析担当者の仕事だ!」と思っていることが多い。確かにシミュレーションを行うためには専用の高速なハードウェアや、専門の知識をもった解析担当者が必要な時代が長く続いたのは事実である。 ボード設計分野におけるシミュレータとしては、SI/PI/EMI/熱・応力系があるが、それほど大規模なものばかりではない。では、それぞれどのようなシミュレータがボード設計で使われているのだろうか? 一般的にシミュレーションは、高い周波数で信号をやりとりするメモリーやSERDES(SERializer/DESerializer)と呼ばれる高速差動信号、たとえばPCI Expressなどを扱う基板で使われることが多い。このような信号を扱う基板は6層以上の多層プリント配線板を使うことが多いが、ボード設計全体から考えると、2割にも満たないと推測される(表1)。つまり、ボード設計はLSIの設計と違い、まだまだシミュレーションしなボード設計現場におけるシミュレーションツールの有効活用(株)図研 / 長谷川 清久表1 電子回路基板生産動向 出典:JPCA(http://jpca.jp/data/seisandoko_k/seisan2014/)