ブックタイトル実装技術5月号20015年特別編集版

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概要

実装技術5月号20015年特別編集版

20環境対応の諸動向 1  はじめに フラックス洗浄において、水系の洗浄剤は溶剤に比べて洗浄性能が劣るということが広く信じられている。しかしながら、わが社の水系洗浄剤は他社溶剤系より優れた洗浄性能を示す場合がある。 本稿では、ゼストロンの代表的な水系洗浄剤であるMPC(Micro Phase Cleaning、マイクロフェーズクリーニング)系が、なぜグリコールエーテルなどの溶剤系よりよく洗浄できるのか説明する。   なぜ水系洗浄が必要なのか 近年、低炭素社会というキャッチフレーズがさかんである。日本政府も2014 年12 月にペルー・リマで開催されたCOP20(国連気候変動枠組条約第20 回締約国会議)において、温室効果ガスを2050年までに世界全体で50%、先進国で80%削減する目標に向け、今年早いうちに約束草案を提出することで合意している。しかし福島原発事故の影響で火力発電が増加していることもあり、削減目標の達成に向けた取り組みが軌道に乗っているとはいいにくい(図1)。 そうしたなか、産業洗浄に使用される有機溶剤系洗浄剤からのVOC(揮発性有機化合物、温暖化や健康被害の原因とされる)が注目されている。日本の法律上VOC原因物質は「揮発しうる有機物すべて」と定義づけられ、したがって溶剤系洗浄剤はほぼ100%がVOC原因物質とされるのに対し、水系洗浄剤は通常50%以上が水である。そのためVOCの削減には非常に有利である。 現段階では産業洗浄分野でのVOC規制が足元1~2年ゼストロン水系フラックス洗浄剤はなぜ溶剤系よりも洗浄性能が良いのか― MPC洗浄剤の可能性 ―ゼストロンジャパン(株) / 八尋 大輔図1 COP20 各国方針(THE PAGE 2014 年12月4日「COP20 開催、一体何を話し合っているのか?」より転載)2