ブックタイトル実装技術4月号2015年特別編集版

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概要

実装技術4月号2015年特別編集版

381. はじめに 「製品の長期使用時に故障が生じる過程では、物理的,化学的要因で複合ストレスが、順列的もしくは同時に進み、劣化が製品耐力を越えた時点で故障に至る」とされる。はんだ付け部では、以下の4 項がこのような故障に至る原因であろう。 ?エレクトロケミカルマイグレーション  (イオンマイグレーション) ? 腐食 ?エレクトロマイグレーション ?はんだクラック 本誌2014年10月では、エレクトロケミカルマイグレーション(イオンマイグレーション)について記した。本号では、近年はんだ接合部でも注目されはじめたエレクトロマイグレーション(以下、EM:Electromigration)について記す。2. 背景EMの発生しやすい状況が整ってきた。   微細化の進むロジックデバイスではフリップチップ接続部で直径50μmが実現され、0.2A の電流が流れると電流密度はEM目安の10KA/cm2を超える。1998 年に125μm径の接合部のEM信頼性について論文1)が発表されて以降、この分野の研究がさかんに報告されるようになってきた。 パワーデバイスはフリップチップのような微細接合ではないが、数百A の大電流を扱う上に、高温雰囲気下に置かれることも多く、EMが発生しやすい。このため、この分野でもEMを信頼性問題として認識する必要性が指摘されはじめた。 たとえば、ハイブリッドカーのパワーコントロールユニットは低燃費と小型高出力化が同時に要求されることからカーメーカーでもEMの検証が進められるようになっている2)。 小型高出力化の進展で接合部の高温化、微細化は確実に進む。高温、高電流密度で発生するEM 発生要件が揃ってきたといえよう。はんだ付け部の信頼性?エレクトロマイグレーションについて?図2 試験片(株)クオルテック / 高橋 政典図1 EM発生例