ブックタイトル実装技術6月号2014年特別編集版

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概要

実装技術6月号2014年特別編集版

27今日の回路形成の技術要求に応えるエッチング装置の開発 ?(株)ケミトロン『スーパーエッチング』『ハイパーエッチング』?高品質なプリント配線板製造を実現する3きもエッチングも両方手掛けているから、相談しやすい』とひいきにしてくれるユーザーもあって、これは当社としては喜ばしいことではあるが、このことに胡坐をかいていてはいけないわけで、当然、最近の技術進展の見きわめなければならない。そこでわれわれは随時、社内での勉強会を開いており、どういったユーザーがあるか・ニーズがあるのか、その把握に努めている。また、両方やっている分、それぞれのユーザーが求めるものを開発しなければならない大変さは、当然ある」と神津氏はいう。   バキュームエッチング技術を搭載し   た『スーパーエッチング装置』 『スーパーエッチング装置』は、エッチングにおける液だまりの問題を解決し、また、縦方向のエッチレイトが大きいため、微細回路から厚銅回路の広範囲にわかる高精度なエッチングが可能な装置である(写真1)。 液だまりとは、エッチング工程において、特に大判なプリント配線板の場合に上部中央にエッチング液が溜まりやすくなる現象。液だまりが発生した個所はエッチング速度が遅くなってしまい、結果的にエッチング均一性の低下を引き起こしてしまうものである。「プリント配線板の両面にスプレーでエッチング液を噴射すると、上部は液が溜まり、下部は引力によって余分な液が落ちるため、液の作用に差が出てしまう。『スーパーエッチング装置』は、ドイツのPILL社が開発した真空エッチング(バキュームエッチング)技術を採用し、このスピードの差を解決している」(神津氏)。 その機構は、エッチング液を噴射した後、内蔵する吸引ポンプに接続した吸引バーによって余分な液を速やかに吸い取ってしまうことで、液だまりが生じず、上下(裏表)のエッチング加工のスピードが同じになるというもの。これによって両面の膜厚を均一化することができる。また、独自の搬送技術(後述)を採用している点も大きな特徴となっており、従来のエッチング装置よりも20~40%、生産性が向上するという(図1)。本誌編集部写真1 スーパーエッチング装置図1 スーパーエッチング装置が実現する高精細エッチング技術・微細回路形成・厚銅回路形成16μm銅箔L/S=20/20(E/F=4.0)18μm銅箔L/S=40/40(E/F=6.0)400μm銅箔L/S=800/800