ブックタイトル実装技術6月号2014年特別編集版

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概要

実装技術6月号2014年特別編集版

26高品質なプリント配線板製造を実現する12   回路技術の趨勢 スマートフォンに代表される今日の電子機器は、実装面積の縮小化や電気特性の向上が求められている。 機器を構成する部品群の中でも、半導体パッケージのインタポーザに使用されるサブストレートについては、配線密度、トータル厚みなどへの要求は厳しいものとなっており、フリップチップBGA(FCBGA)からフリップチップCSP(FCCSP)への移行が進展する、とされている。 一般社団法人 電子情報技術産業協会が2013年に発行した『日本実装技術ロードマップ プリント配線板編』には、次のような記述がある。少々長いが、以下に引用する。 「プリント配線板に搭載される半導体デバイスなどの電子部品の高機能化に対応するため、プリント配線板の微細化は進展し、数世代前の半導体のゲート長と同じサイズの導体幅/間隙を実現化してきた。しかし歴史的に半導体のゲート長の約100倍のルールで微細化が進展してきたプリント配線板の微細配線の動向と半導体の微細配線の動向のギャップは拡大傾向にある。加えて、2015年以降有機樹脂のプリント配線板技術を採用した最先端半導体パッケージ用サブストレートは、最小導体幅/間隙が5μm/5μm程度となり、2020年までには最小導体幅/間隙(L/S)が1μm/1μmまで微細化し、現在の材料や製造工法での製造限界を迎える可龍性も否定できない。微細配線(導体幅/間隙)が進展する最大の原因は、半導体の外部接続端子ピッチの微細化の進展である。しかし、プリント配線板のビア径/ランド径の微細化が有機樹脂材料の寸法安定性の悪さや形成したビア底部の残渣の除去が完全にできないための接続信頼性の問題があり、導体幅/間隙の微細化により搭載される半導体の外部接続端子およびピッチの微細化に対応している。このため、マイクロビアは、銅めっきの接続信頼性を得るため、大きなビア径にして銅の接続面積を大きくしている。有機樹脂材料と穴明けおよび層間接続は、有機樹脂材料プリント配線板の回路の微細化は、製造限界を迎えつつある」。 このように、導体をいかに高精細にするかは、大きな技術課題となっており、高精細なPWBの製造が可能なエッチング装置へのニーズは増すばかりである、といえる。 このような回路形成においてもっとも重要な工程であるとされているエッチング工程は、配線ピッチの微細化の進展に伴って新たな製造技術が要求されるパートである。高精細の回路形成の必要性という観点から、国内外の注目を受けているのが、(株)ケミトロンのエッチング装置、『スーパーエッチング』と『ハイパーエッチング』である。   めっき技術とエッチング技術を有す   る(株)ケミトロン (株)ケミトロンの大きな特徴は、めっきとエッチングの両方の技術を有している点である。 同社はもともと、めっきがメインの会社であったが、現在、代表取締役社長を務める神津邦男氏が社長に就任した際、「めっき技術を極めるにはエッチング技術についても精通していなければならない」との考えから、エッチングも併せて手掛けることを決断。そして、「これからはエッチング装置も製造していこう、と日々、勉強を重ねた」(神津氏)、という。 そして神津氏は勉強をしていく上で、「エッチングとめっきの分野には資料となるような本がない」ことに気づき、その基礎知識と技術動向を紹介する本、『本当に実務に役立つプリント配線板のエッチング技術』と『本当に実務に役立つプリント配線板のめっき技術』(ともに、発行:日刊工業新聞社、著者:雀部俊樹/石井正人/秋山政憲/加藤凡典)の刊行を企画。この2冊の監修を自ら手掛けて、上梓し、好評を得た。 「プリント配線板の回路形成が難しくなる中で、最適な工法については各メーカーが頭を悩ませている。たとえばサブトラクティブ法とMSAP(Modifi ed Semi AdditiveProcess)法のどちらがよりよいものであるのか、その意見は伯仲していて、当社にも多くの相談が寄せられている。最適な工法を検討する材料としては、コスト面なども鑑みた上で、それぞれが最善と思う方法を選択される。『御社は、めっ今日の回路形成の技術要求に応えるエッチング装置の開発~(株)ケミトロン『スーパーエッチング』『ハイパーエッチング』~本誌編集部