ブックタイトル実装技術3月号2014年特別編集版

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概要

実装技術3月号2014年特別編集版

34 コミュニケーションを良くするには「伝える技術」が必要となってくる。特に、経済のグローバル化に伴って、これまでの、国内の日本人のみを相手にしてきた時代から、さまざまな国の企業や国籍の異なる人々とのコミュニケーションが必要となってきた。 そこで、今回のお役立ち情報では、「情報」をいかにうまく伝えるかという「情報伝達技法」についてご紹介したい。1. 情報伝達技法 情報を正確に伝達する時の基本は、文書化をいかにうまく実施するか、にある。話し言葉だけでは伝えられない点を、簡潔に、要点を要領良く伝えることが大事である。 また、文書を作成して指示・伝達するだけでは人は動かないのも事実である。伝える内容が不明確であれば、誰も進んで協力はしてくれない。伝達がうまくいってない場合には、「聞いていなかった」など、何らかの理由が付きまとう。そのようにならないようにするためには、ポイントを伝え、さらに、打ち合わせや会議などを実施した場合には簡単なメモ程度でもかまわないので議事録を残し、出席者全員には後日、配布することも忘れてはならない。 また、人に伝達する前には、あらかじめ、効果的な伝達法とは何であるか、ということを考えてから実施するようにしよう。伝達する事項は果たして一方通行で伝えるだけよい内容なのか、それとも、直接会って話すのがよいのか、といったことは、その時の内容によって決める必要がある。単なる伝達であれば、電子メールでの連絡で十分である。 企業によっては、打ち合わせ会議を重視して会議一辺倒というところもある。しかし、会議で結論が出ないまま会議のはしごをしたり、あるいは、最近の情報機器を駆使することに関心のない企業などでは旧態依然の不効率な手法を今なお実施している、という例が存在するのも事実である 1)。 同じ業務に携わる人どうしが重要な情報を共有し、組織活動を円滑ならしめる上において不可欠な各種のコミュニケーション機能のうち、とくに重要なのが「報告・連絡・相談」であり、その三つの文字の頭を取って統合した言い方が「ホウ・レン・ソウ」である。 これは、当時の山種証券(現:SMBCフレンド証券)元社長の山崎富治氏が提唱したものであるといわれている。野菜のほうれん草のように覚えやすく、語呂もいいことから、現在、企業で広く認知された用語として使用されている(写真1)2)。 さて、ホウ・レン・ソウという順番で書かれてはいるが、実はいちばん重要なのは「ソウ」で、まずは「相談」し、それから「連絡」や「報告」することである。 世間においては、「できる人」と「できない人」の差が現れるのは経過報告の仕方による、といわれる。  それほどに大事な、報告の仕方つまり情報の伝え方にはポイントがある。 経済環境の変化に伴うグローバル化への対応の中では、海外とのコミュニケーションの難しさも経験する時代である。従来は、海外といってもほとんど欧米のみを相手にしていた時代から、今や新興国の台頭により、市場は70 億人写真1 参考図書NPO 法人 日本環境技術推進機構 横浜支部 / 青木 正光実装技術初心者のための『パスポート』   ?知のインプット/アウトプットのこつ?第8回 情報伝達技法