ブックタイトル実装技術11月号2013年特別編集版

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概要

実装技術11月号2013年特別編集版

19リフロー工程の基板反りをシミュレーションで可視化 ?プリント基板専用ソフトウェアSimPRESSOの適用事例?実装工程を効率化する技術・ソリューション積極的に活用し、設計段階から様々な検討を行っている。 ここでは、近年、課題のひとつとしてあげられる、リフロー工程で発生するノートPC基板の反り低減のためにシミュレーションを適用した例を紹介する。 図2に示すノートPC用基板のデータを電気CADから取り込み、図3のように『SimPRESSO』の機能で3次元モデル化を行った。基板は10層からなり各層の配線情報をガーバデータとして取り込み、小領域ごとの残銅率に置き換えて計算することで、計算規模が大きくなり過ぎないようにした。 解析に必要な情報として、図4 の温度プロファイルを想定し、テスト基板と熱電対を用いたリフロー炉内の実測値をもとに、シミュレーション用の解析条件(熱伝達係数、雰囲気温度)を自動計算した。 リフロー炉の各ゾーンの設定温度を元に、放射の効果も毎時刻で計算し、加熱条件として考慮した。 次にシミュレーションによる解析結果を示す。図5 は第1ステップとして計算した、リフロー工程でのピーク温度における基板の温度分布を示している。 また、図6は第2ステップとして計算した、ピーク温度の状態から常温(25℃とした)まで冷却されたことによる熱収縮の影響を評価したものである。簡単のため、基板や部品の自重による影響は排除して計算した。 富士通では、関連する複数の部門が連携しながら、基板の反り低減に向けた対策を検討しており、その中でシミュレーション結果が客観的なデータのひとつとして活用されている。(株)富士通システムズ・イースト図2 リフロー前のノートPC 用プリント基板図4 シミュレーションに用いた温度プロファイル図3 ノートPC 基板のシミュレーション用3 次元モデル図6 冷却時の基板反り解析の結果(常温での変形)図5 リフロー工程での熱解析の結果(ピーク時の温度分布)