実装技術4月号2013年特別編集版

実装技術4月号2013年特別編集版 page 28/50

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34 事務机の中や書架棚にある各自のファイルの長さをすべて計測し、そして個人ファイルから部門が保有している共通書架棚の書類の長さを集計して申告するのである。このようにして現状を把握したところ、その書類の....

34 事務机の中や書架棚にある各自のファイルの長さをすべて計測し、そして個人ファイルから部門が保有している共通書架棚の書類の長さを集計して申告するのである。このようにして現状を把握したところ、その書類の多さに驚き、そして結果的に書類削減全社運動へと進展したのであった。 また、自前のビルがなくて都内に貸しビルに事務所を構えているとその賃借料が高いため、いかに効率良くスペースを有効活用するかがポイントになる。だから工場と違って書類の保管場所も制限されるという傾向にあった。そのため、書類数を減らしての管理がポイントとなる。日本語ワープロが導入された頃には、フロッピーディスク(FD)に保存する方法が進展した。その後、記録媒体の技術進展により、ハードディスドライブ(HDD)での保存が可能となり、保存できる容量も飛躍的に向上し、ワープロからPC へと移行したことによってネットワーク化も可能となった。その結果、データ類はサーバに保存ができ、情報を共有化することもでるようになったのである。2.データの整理の仕方 いろいろ集めたせっかくの資料は、ただ単に分類して保存するのでなく、その資料を活用して整理しておくことも必要ではないかと思う。情報整理の必要性がここにある。つまり、自分が「将来、必要となってくるだろう」と予想した情報を、うまく時系列に体系化しておくことが重要なのである。 その方法としては、情報の主なポイントだけを記載する、というものでも構わないだろう。個条書き形式で時系列に書き込んでおくだけであっても、数年もすれば、その体系化した情報は活きてくるものである。一度、実践してみるとその良さが理解できるかと思う。(1)表計算ソフトの活用 筆者は、新しい情報に遭遇して、「これは将来、役に立つだろう」と考えると、まずは表計算ソフトのファイルを作成し、なんでも情報を書き込むようにしている。 すでに、分野別に作成したファイル数は6,200以上にも及び、その容量も5.5GBとなっている。なお、これは表計算ソフトのファイル数であって、ファイルとしてはワークシートも作成しているため、実際のファイル数はさらに多くある。 しかし、ファイル数は膨大ではあるが、必要とするファイルは瞬時に検索することができ、探し出すことができる。印刷した文書から探し出すとなると6,200 以上もある中から探し出すのは大変だが、デジタル化しているため、瞬時に探し出せるのである。まさに、IT 機器の発展のおかげである。なお検索は、『題名』で検索するのではなく、『用語』で検索するため、本文の中にあるものを検索対象としている。(2)検索ソフト 表計算ソフトで情報整理したファイルも次第に増加し、分野別のフォルダを作成して保存したものの、それでも次第に、必要とするファイルを見つけるのに苦労するようになった。そこで、テキストエディタである『秀丸』に付属している『g rep検索』機能2)を使って、PC のHDD に保存された資料の検索を実施するようにしたところ、ファイルの検索問題は解消した(写真3)。 最近では、さらに高速で検索できる『Everything』3)や、『探三郎』4)などのすぐれたインデックス型の検索ソフトがあり、これらも愛用している。このような便利なフリーソフトを活用することによって瞬時に必要とするファイルをPCのHDDから探しあてることができる。したがって、PCのHDD内に保存してあるファイルが、膨大であってもまったく問題はないのである。ちなみに筆者のネットPC のHDD は160GB から1TB に改装し、6,200 以上のエクセルのファイル以外にも関連資料として約17 万ファイル(容量 約440GB)が保存されている。このような大容量の資料の中から前述の検索ソフトを使用すれば瞬時に検索結果が得られる。(3)整理時間の捻出 さて、情報を整理するにはそれなりの時間が必要となってくる。時間は作らない限り、自然とわいてはこない。筆者は常時、ネットPC を持ち歩き、時間を作って情報整理に努めている。写真3 『秀丸』にある『grep検索』