実装技術4月号2013年特別編集版

実装技術4月号2013年特別編集版 page 20/50

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概要:
26EMSの構築・運用による大幅な廃棄物の削減とその成果製品製造現場の改善(株)山形メイコー RO 装置には、①連続採水が可能である②高圧ポンプと逆浸透膜のシンプルな構成である③製造分野で空調や各工程洗浄用水....

26EMSの構築・運用による大幅な廃棄物の削減とその成果製品製造現場の改善(株)山形メイコー RO 装置には、①連続採水が可能である②高圧ポンプと逆浸透膜のシンプルな構成である③製造分野で空調や各工程洗浄用水として広い用途 に利用できるといった特徴がある。 装置の原理としては、高圧ホンプ圧力20kg/cm2で原水を供給し、H2O だけが膜を浸透し、Mg、Ca、Feなどの金属イオンは濃縮水として排出されるという機構になっている。 山形工場の井戸水を処理した結果、試運転時では脱塩率が99%と高く、電気伝導度は4μS/cmと純水に近い状態だったが、連続使用による膜のつまりがあり、通常では電気伝導度は25 ?35μS/cm で工場に送り、水道水の電気伝導度80μS/cm よりかなり純水に近い水として使用している。また、水道水に比べてRO 水は残留塩素が低いため、製品の最終工程での水洗水として利用できるといった点で製品の品質向上に貢献しているのである。(3)濃厚廃酸内部処理施設の導入と効果 2006 年度までは、過水硫酸系の濃厚廃酸については処理業者に依頼し処理していたが、2007 年度に内部処理施設を導入してコストを削減している(図4)。この施設は2007年12月に立ち上げ試運転を行い、その結果、廃酸廃液量は2002年度の原単位が3.67kg/m2だったのに対して、2008年度の原単位は0.11kg/m2 となり、97%の大幅な削減を実現した。また、内部処理の結果発生した汚泥は、銅濃度が40%と高いため、廃棄物でなく有価物として売却をしている。これについても、技術移転として水平展開を進め、2008 年に宮城工場にも導入した。4.山形工場での主な環境改善内容の推移と効果金額 以下に、山形工場での主な環境改善内容の推移、並びにその効果金額については表4に明記しているので、ご参照いただきたい。 ① 2001 年のISO14001 の認証取得までには環境側面の特定を行い、認証取得後は具体的な削減目標の設定に繋がる工場全体のユーティリテイの使用量と金額の調査を主体として進めた。 ②2002年からは具体的な環境活動と削減計画をスタートし、空調の温度管理の見直しによる効果金額を算出した。また、PRTR の資料の元になる、全工程における薬品の使用量と、生産量での原単位による比較で悪化した各工程の薬品管理を調査し、原因を追究して改善を行い、薬品の削減効果を生み出した。各職場でのマンネリ化した薬品使用量についても、原単位から追跡をして改善を図り、その結果、無駄を省くことができた工程は予想以上に大きなものとなり、効果金額も多く生み出した。 ③ 2004年度には、全廃棄物の6割を占めている廃アルカリ内部処理施設を導入。また、水道水の削減策として豊富な地下水をRO 膜処理施設で純水に処理することによって、水道水の大幅な削減を図った。 ④ 2007 年度には、廃棄物の中で廃アルカリに次いで多かった、濃厚廃酸の内部処理装置を導入した。この施設改善に際しては、山形県の、リサイクル施設図4 濃厚廃酸処理フロー図薬品購入製造工程内部処理施設排水処理施設資源回収業者貯蔵タンク前処理活性炭PH調整凝集脱水ろ過凝集沈殿方式銅回収濃厚廃酸原水脱水ケーキ廃酸処理のろ液有価物(銅含有率40 %)排水処理 処理水