実装技術3月号2013年特別編集版

実装技術3月号2013年特別編集版 page 29/38

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概要:
43できたが、BGAやCSPなど部品下にはんだが印刷される形状では、上部ヒータの熱は部品下に届きにくく、はんだの熱対流も鈍くなり、残渣が残りやすくなる。 はんだメーカーは従来のガスによるボイド対策として、はん....

43できたが、BGAやCSPなど部品下にはんだが印刷される形状では、上部ヒータの熱は部品下に届きにくく、はんだの熱対流も鈍くなり、残渣が残りやすくなる。 はんだメーカーは従来のガスによるボイド対策として、はんだが溶融してもガスが発生しにくいように耐熱性の高い高分子系の溶剤を多用しているので、部品下と基板ランド間に多く残留しやすく、結果として大きな異形のボイドの原因になる。 BGA、CSPは、ボールと基板ランド間にまだ隙間があるので、ガスは熱対流でボールの外側に放出させることができるが、リードレス部品やパワー半導体系部品やLED ではその隙間がないので、フラックス残渣はそのまま残りやすくなる。 これらの部品は発熱しやすく、その熱をはんだを介して基板から放出させる設計になっているので、放熱を阻害する大きな気泡やフラックス残渣は熱膨張も加わって接合品質を劣化させる(写真2)。2.その対策 対策としては、フラックスを劣化させずにはんだを溶融させ、フラックス効果ではんだの流動性を確保してガスを放出させるという方法がある。リードレス部品ではガスやフラックス残渣は基板下部から熱供給することで、お湯をわかす要領で、フィレット表面に押し上げる。部品がはんだ表面に覆いかぶさっている場合であっても、はんだの熱対流と共にフィレット下部から押し上げられると同時に、部品下部とはんだが接合するためにフラックス残渣はランドの外側に押し出される。①ファン回転数を下げる(炉により異なり、また許可されな い場合もある)②室温からはんだの融点までを短くする(はんだにより時 間は多少異なる)③下部ヒータを上部ヒータより約30℃高くする(注:遠赤 外線+エアリフロー炉の場合は比較的簡単に調整するこ とができるが、エアリフロー炉では必ず基板裏面の部品写真2部品が搭載された場合、はんだは部品下部のリード部と接合されてフラックス残渣はランド外側に押し出される。はんだの流動性が失われていた場合は、残渣もガスもフィレット内部に残留しやすく、ボイドになるフィレット上のフラックス残渣部品搭載なしLED