実装技術1月号2013年特別編集版

実装技術1月号2013年特別編集版 page 45/62

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51テスタの装置にJTAGテスト機能を組み込んで使用している。したがって、現行の製造ラインの中で、テストの工程を新たに追加することなく、JTAG テストによりBGA 搭載基板を含む高密度基板をテストできることになる....

51テスタの装置にJTAGテスト機能を組み込んで使用している。したがって、現行の製造ラインの中で、テストの工程を新たに追加することなく、JTAG テストによりBGA 搭載基板を含む高密度基板をテストできることになる(図12)。 多くの実施可能なテストや検査手法(光学、X 線、インサーキットテスト、JTAGテストなど)の組み合わせの選択は、いくつかの要因(テストする製品の特徴、プロダクションスループットの要求、予想できる不良範囲)に依存する。JTAG テストは、ICT のような他のテスト手法を補完するため、その組み合わせは予測できる不具合タイプに対し、最小のコストと最大限のカバレッジで最適のテスト手法を提供できる。 しかしJTAGテストとインサーキットテストの組み合わせは、すべてのアプリケーションに対して完全なテスト手法ではない。少量多品種の生産に対しては、JTAG テストとフライングプローブテスタを組み合わせるとコスト効果が大きくなることもある。もう一つは、ファンクションテストとJTAGテストの組み合わせがある。このテストシステムでは、1 つの工程でファンクションテストとJTAG テスト、さらにオンボードプログラミングまで対応できる。 JTAGテストシステムは、スタンドアロン動作だけでなく、様々なテスト装置との組み合わせをサポートしている。アプリケーションへの移植が容易であり、工場設備に対してオフラインでテストプログラムの開発や故障診断ができるメリットは大きい。ユーザーが生産ラインを最適化するために、JTAG Technologies 社はユーザーにカスタマイズ用のソフトウェアを提供している。たとえば、National Instruments 社のLabView、LabWindows やTestStand を使用したファンクションテストシステム用図12 JTAGテストによる検査装置の補完+ ファンクションテスタJTAG開発の手間を削減プロトタイプから実装検査可能+ インサーキットテスタJTAGBGAもテスト可能+ フライングプローブテスタJTAGBGAもテスト可能JTAGテストテストアプリケーションデータの自動作成JTAGテストは設計から生産現場まで適用可能問題の切り分けを容易にするスタンドアロン構成JTAGテストと複合構成開発現場生産現場図11 標準的なJTAGテストのシーケンスPLDプログラミングPLD、FPGA、シリアルメモリデバイスのインシステムプログラミングFlashプログラミングインシステムFlashメモリのイレース/ライト/ベリファイクラスターテストJTAG非対応デバイスの接続検査(メモリバスとコントロール信号も含む)インターコネクトテストJTAG対応デバイス間の接続検査インフラストラクチャテストバウンダリスキャンチェーンテストシステム検査のソフトウェアや各社インサーキットテスタやフライングプローブテスタを含むサードパーティのテストシステムに対して、様々なソフトウェアとハードウェアを準備している。3.あとがき 今回はJTAG テストとインサーキットテスタ、ファンクションテスタに焦点を絞り、生産ラインのコスト削減と品質向上に役立つヒント①から、ヒント⑤を紹介した。所有しているテスタにJTAGテストツールを組み込むことにより、検査カバレッジは飛躍的に向上することがお分かりいただけたと思う。生産ラインの1つの工程でJTAGテストも実行できるようになるため、検査コスト削減と品質向上を両立できる。 また、検査準備の段階においては、業界スタンダード『JTAG ProVision』に登録されている10 万種類を超える部品ライブラリにより、テストプログラムが自動生成され、基板検査の準備時間を大幅に短縮できる。 次号では『後編』として、光学検査装置(AOI)、X 線検査装置を効率的に使用するためのJTAGテストの活用方法による生産ラインの効率化と企業内の各部門におけるメリットと具体的な利益の事例を紹介する。