実装技術1月号2013年特別編集版

実装技術1月号2013年特別編集版 page 44/62

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50易に実行できる。 このようにJTAGテストでは、JTAGテスト対応デバイスが基板上に1つしか実装されない場合でも、十分に検査カバレッジを得ることができる。●メモリクラスタテスト 最近特にトラブルが多い部品は....

50易に実行できる。 このようにJTAGテストでは、JTAGテスト対応デバイスが基板上に1つしか実装されない場合でも、十分に検査カバレッジを得ることができる。●メモリクラスタテスト 最近特にトラブルが多い部品は、DDRメモリである。JEDECによりパッケージの標準がBGAとなり、高速信号であることから基板の内層のみでパターンが完結することが多い。JTAG テストでは、マイコン、FPGA、DSP などのデバイスがプローブとして機能するため、物理的なプローブは不要である。メモリクラスタテストを実行するためには、マイコン、FPGA のバウンダリ・スキャンセルからDDRメモリのアドレス、データ、コントロールなどの全信号を制御する必要がある。メモリクラスタテストは、基板上のSRAM、DRAM、SDRAM、FIFO などメモリに適用できる。 『JTAG ProVision』では、メモリの規格ごとにモデルライブラリが提供されるため、メモリの特性に合わせたテストプログラム、故障診断用の合否判定基準が自動生成される。図10 のように、ピンレベルで故障箇所を特定できるため、製造ロットごとの故障傾向を製造にフィードバックすることできる。●フラッシュメモリ、シリアルメモリ、PLDのオンボード書 き込み JTAG テストツール『JTAG ProVision』では、フラッシュメモリ、シリアルメモリなどの部品ライブラリが提供される。メモリに適したコマンドを考慮したプログラムが自動生成されるため、ユーザーが書き込み用のプログラムを開発する必要がなくなる。『JTAG ProVision』では、メモリへの書き込み、コンペア、消去などを簡単に実行できる。したがって、生産ラインの1つの工程で基板検査から製品のプログラム書き込みまで行うことができる。●JTAGテストのシーケンス 図11が標準的なJTAGテストのシーケンスである。『JTAG ProVision』では、テストシーケンスの構築がドラック&ドロップの操作で簡単にでき、1クリックですべてのテストを実行できる。また、テスト結果のログファイルがHTML形式で自動的に保存される。●JTAGテストを適用するメリット エレクトロニクス製品の信頼性を向上させるため、初期不良はバーンイン試験のように被検査基板を高温で動作させ、初期不良にいたるまでの時間を加速し、初期不良を取り除くことができる。原因究明のためには、インサーキットテスタのような量産用テスト装置を使用する場合が多くみられる。しかし、室温で検査しても不良は発生しないことが多く、バーンイン試験とは異なったテスト結果になる。 このような検査結果の違いは、はんだ接合部の弱い部分の温度感度によることが多い。高温でオープンとなるはんだ接合部は、温度低下またはピン冶具の圧力により、正常な状態に戻ることがある。JTAGテストは、テストインタフェースが簡単なため、温度を上昇させた状況でもテストと診断プロセスを適用することができる。そのため、JTAG テストは、バーンイン試験の効果を格段に改善でき、市場における不良発生率を大幅に減らすことができる。●所有している検査設備にJTAGテスト 機能を追加できる 一般的なプリント基板の量産製造ラインは、十分なテストカバレッジを保証するため、いくつかの検査手法の組み合わせによる補完テストを行っている。JTAGテストを導入している多くの工場では、すでに所有しているインサーキットテスタ、図10 テスト診断結果(IC-D200の20番ピンがオープン故障) ファンクションテスタ、フライングリード