実装技術1月号2013年特別編集版

実装技術1月号2013年特別編集版 page 40/62

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46となる。製造工程の中で、アセンブリと光学検査の後、インサーキットテストなどのストラクチュアルテストがファンクションテストの前に実行される。ストラクチュアルテストでは、はんだのオープン、ブリッジ、異部....

46となる。製造工程の中で、アセンブリと光学検査の後、インサーキットテストなどのストラクチュアルテストがファンクションテストの前に実行される。ストラクチュアルテストでは、はんだのオープン、ブリッジ、異部品の実装などを検出でき、一般的にストラクチュアルテストは迅速に準備できる。また、自動化されたソフトウェアにより、検出された不具合は基板上にテストポイントが十分にあれば、非常に迅速に故障診断ができる。4.ヒント③ インサーキットテストが抱える課題 長年にわたり広く使用されてきたストラクチュアルテスト手法は、インサーキットテストであり、ファンクションテストの制限を補足するために開発された。インサーキットテストでは電気的信号が被検査基板にドライブされ、その結果がピン冶具のプローブにより読み取られる。それぞれの部品に対して、製造上の不具合を検出するためのテストベクタを用意することにより、部品レベルの故障診断が可能となる。このテスト手法は、DIPパッケージ部品とスルーホールがある非検査基板に対して非常に適していた。●BGAパッケージに対応できない 現在の生産ラインでは、狭ピッチでピン数が多い部品(QFP、CSP、FCA など)が増え、テストアクセスは厳しく制限されるようになり、図4 のようにBGA パッケージでは部品実装後にはプロービングできないため、テストに対応できない基板が増えている。●非検査基板の信頼性低下とテストの信頼性 インサーキットテスト手法では、最初にピン冶具が内部の回路ノードに対して機械的にロジカルにアクセスする。このロジックの侵入はバックドライブと呼ばれるが、この使用方法はデバイス固有の仕様を外れるため、被検査基板の品質、信頼性において悪影響を及ぼす可能性がある。 インサーキットテストで使用するピン治具は、プローブの接触が完全ではないなどデメリットがある。現在はボードサイズがシュリンクされ、冶具のピンが弱くなり、テスト結果が信頼性に欠け、直接量産コストに響いてしまう。特に工場が冶具において、フラックスのビルドアップが発生する可能性のあるクリーンでないプロセスを採用している時は、信頼性の低下が著しい(表1)。●インサーキットテストの優位性と将来性 インサーキットテストのメリットであるテスト開発のスピードと故障診断機能により、ファンクションを実施する前にできるだけ多くの不具合を見つけることが望まれる。しかし、ストラクチュアルテストで不具合の原因を迅速に判断するためには、基板上に十分なテストポイントが必要となる。現在のように基板設計と部品実装の複雑さが増し、高いレベルの検査カバレッジを達成するために、新しいストラクチュアルテストを検討している企業が多くみられる。 インサーキットテスタは、5,000 ノード以上の能力をもつテスタでテスト範囲を補っている企業もあるが、ピン冶具はますます高価になり、高密度化が進む中で信頼性の問題も出ている。生産現場ではインサーキットテストの優位性があるにもかかわらず、基板の生産技術者はテストカバレッジが年々減少していることを実感している。図4 インサーキットテストとBGAパッケージ部品のテスト