実装技術1月号2013年特別編集版

実装技術1月号2013年特別編集版 page 35/62

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33鉛フリーはんだ接合部のクラック評価について② ?挿入部品におけるクラックと破断について?はんだ関連技術2ことは当分ないと考える。もちろん、挿入部品に変えただけで長期信頼性が確保できるわけではない。リフト....

33鉛フリーはんだ接合部のクラック評価について② ?挿入部品におけるクラックと破断について?はんだ関連技術2ことは当分ないと考える。もちろん、挿入部品に変えただけで長期信頼性が確保できるわけではない。リフトオフ(図1、図2)や引け巣(図3)が発生しやすいなどの特有の問題もある。図2 に示したような外観では判定できないリフトオフの発生は注意が必要である。しかし、1接合部あたりに使用されるはんだ量や接合面積から長期信頼性は期待できる。   挿入部品におけるクラックと   破断について 基板・電子部品・はんだ間には熱膨張係数差が存在するため、環境温度が変化するとこれらの熱変形量差に起因した熱応力や熱変形が起こり、はんだ接合部に作用する。一般にはんだ合金の絶対温度表記における融点(Tm)と使用温度との比が0.5 以上となった場合に、クリープが発生しやすくなるとされており、Sn3.0Ag0.5Cu 鉛フリーはんだでは、常温において融点比が0.6、85 ℃で0.73、125 ℃で0.81 となり低サイクルで損傷が発生する可能性が高い。 環境温度変化が繰り返し作用すると、はんだ接合部内で損傷が発生し、時間の経過と共にき裂が発生し、その後進展、最終的には破断に至る。このクリープ損傷は、材料の融点に近いほど材料中の転位が激しく成長→移動するため、多くの転位が相互に交差することで、材料内に多くの原子空孔(点欠陥)が放出され、大(社)実装技術信頼性審査協会、STCソルダリング テクノロジ センター図2 外観で判定できないリフトオフ図3 引け巣の外観写真図1 リフトオフ画像