実装技術9月号2012年特別編集版

実装技術9月号2012年特別編集版 page 18/44

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16オペレータに指示する作業内容も、運用をしていく中でより最適な作業指示を行うことができるようになる。これにより、生産活動の中で品質を継続的に安定させる運用を行うことができる。   変種変量生産への対応....

16オペレータに指示する作業内容も、運用をしていく中でより最適な作業指示を行うことができるようになる。これにより、生産活動の中で品質を継続的に安定させる運用を行うことができる。   変種変量生産への対応 前節までは、高品質生産を実現し継続させる機能・ソリューションを紹介したが、『NXT Ⅱc』には、様々な生産形態に対応することができる機能・ソリューションも多分に搭載されている。 近年、消費者が求める製品の多様化により、商品サイクルが非常に短くなっている。特に国内生産においては、かつての大量生産ではなく、臨機応変に生産品種を変えられる『変種変量生産』が必須である。しかし、変種変量生産におけるもっとも大きな課題は、生産品目の切替品質(正確な生産品目の切り替え作業・すばやい切り替え作業)である。この作業をいかに効率的に行うかが、経営を左右する重要な課題となっている。1.段取り替えの自動化 段取り替え作業は、生産品目の切り替えのたびに必要であり、たとえ数枚の生産しか行わないような小ロット生産の場合であっても、その例外ではない。段取り替え作業の課題は、時間がかかること、オペレータに一定のスキルを必要とすること、そして、オペレータが介在することによるヒューマンエラーがあることが挙げられる。一方、常に正確さが求められる上に、段取り替え作業中には生産活動が行えないことから、すばやく作業を終える必要がある。 段取り替え作業における様々な情報は、生産プログラム自身に記述されており、それに応じて、装置自身の状態を変更する必要があるが、これらの作業は、装置自身が自分で認識をし、自動実行できるものが多い。『NXT Ⅱc』では、その段取り替えの自動化を実現している。 まず、生産品種の切り替えは、基板搬入時に基板に刻まれた基板ID(2 次元コード)読み取り、自動的に生産プログラムを切り替えるシステムを提供している。ランダムな生産計画に容易に対応でき、オペレータによる生産プログラムの選択ミスも発生しない。モジュール型高速多機能装着機『NXTⅡc』部品搭載技術富士機械製造(株)4『NXT Ⅱc』では、自動的に前基板の生産が終了したステージから、逐次生産プログラムを切り替えるシームレス段取り替え機能や、バックアップピンの配置を自動的に行う、パックアップピン自動配置機能を用意しており、生産品種の切り替えやバックアップピンの配置作業など、オペレータが介在することなく行える。バックアップピンの配置は、オペレータレベルで30分程度(6本配置:当社調査データより)かかる作業であるが、『NXT Ⅱc』ではXY ロボットによりピン配置をし、配置された位置も画像処理にて確認を行うため、オペレータの作業時間が『0』で、かつ、正確にピン配置を行うことができる。さらに、『NXT Ⅱc』ではノズルに2Dコード(図5)が刻まれており、装置自身がどの位置にどのようなノズルが置かれているか、自動的に認識することができる。そのため、ノズルを装置から指示された通りに置く必要もなく、どの位置に置いても、ミスなく、自動的にノズルを実装ヘッドに装填することができる。作業時間と確認時間が大幅に削減されることになる。2.段取りレス 段取り替え作業の内、部品のセットアップ作業は、それぞれの生産において使用する部品に応じて準備をする必要があり、その配置も正確に行わなければならない。当社では、共通の部品を使用する複数の生産プログラムをまとめ、複数の生産基板に対応することができる共通の生産プログラム(部品配置)を作成できるアプリケーションを用意している。この生産プログラムを使用すれば、生産基板の切り替えのたびに部品セットアップをする必要がなく、最低限の段取り替え回数で生産活動を継続することができる。また、試作や多品種少量生産を行っている現場においては、突発的に数枚のみ生産をして欲しいなどの要求もある。『NXT Ⅱc』では装置にフィーダをセットした図5 ノズルに2Dコードが刻まれている