実装技術8月号2012年特別編集版

実装技術8月号2012年特別編集版 page 39/48

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53CADがガーバー・フォーマットファイルの出力機能を装備するようになりました(図2)。 他の作画機メーカーも、自社独自のファイルフォーマットではなかなか設計CADが個別対応してデータを出力してくれないので、....

53CADがガーバー・フォーマットファイルの出力機能を装備するようになりました(図2)。 他の作画機メーカーも、自社独自のファイルフォーマットではなかなか設計CADが個別対応してデータを出力してくれないので、自社の独自フォーマット以外にもガーバ・フォーマットファイルを入力して作画する機能を開発しました(図3)。 このようにして、多くの基板設計CADと作画機がガーバ・フォーマットのファイルをサポートするようになりました。また、ガーバ・フォーマットのファイルが普及してくると、作画機がなくても、作画内容が確認できるようなビューアや、フォーマット・チェッカ、ガーバファイル編集機などのユーティリティーソフトウェアも多くなります。このようにして、特定の会社の装置が使用していたデータフォーマットや、用語、設計基準、設計や測定の手法などが多くの他の会社でも使われるようになり、事実上の業界標準となったものをデファクト・スタンダードと呼びます。2.デファクト・スタンダードの  管理 デファクト・スタンダード・フォーマットの管理、運営にはいくつかのケースがあります。基本的にはフォーマットを開発した会社はフォーマットの著作権をもち、フォーマットを管理します。 フォーマットの管理は、たとえば、仕様の公開や他の会社がこのフォーマットを使った、ソフトを開発して製品化する場合のライセンス管理です。フォーマットのバージョンアップや仕様の管理も管理です。ライセンスは価格が高ければ多くの会社はこのフォーマットの使用をやめ、フォーマットはデファクト・スタンダードではなくなってしまいます。 ライセンス管理と同様に、大きな問題はフォーマット自体の管理です。特定の会社が作成、管理しているファイルフォーマットや基準がデファクト・スタンダード化して、業界の多くに会社で使われるようになると、新しい問題が出てきます。それは、技術の進歩によるフォーマットの拡張と、互換性の問題です。 新しい技術が生まれ、普及してくると、古いデータフォーマットではその機能に対応できなくなります。新しい機能を定義できるようにフォーマットを拡張してバージョンアップを図る必要があります。 デファクト・スタンダード・フォーマットの場合、このフォーマット拡張と管理には3通りの方法があります。一つはこのファイルフォーマットを開発し、著作権をもっている会社が単独でバージョンアップを行う手法です。この場合、開発状況の秘匿のため、場合によっては、予告なく、フォーマットのバージョンアップが行われる場合があります。 ガーバ・フォーマットはこの形態です。このため、フォーマットのバージョンアップ時には混乱が生じる場合があります。ガーバー・フォーマットはフォトプロッタの入力フォーマットとして開発され、ガーバーの4000シリーズプロッタようの4x00フォーマットとそれを機能拡張した6000シリーズ用の6x00フォーマットがありました。 その後、日本のプロッタメーカーが光源にレーザを使ったレーザプロッタを開発しました。このとき、レーザープロッタ独自の新機能はガーバ・フォーマットでは定義されていなかったので、独自に拡張ガーバ・フォーマットと称して、追加定義をしました。 しかし、数年後にガーバー社がレーザプロッタを製品化したとき、レーザープロッタの機能を含んだRS274xフォーマットを発表しました。このRS274xフォーマットは国産レーザプロッタメーカーの拡張ガーバ・フォーマットと互換性がなかったために、ユーザーに混乱が生じました。これに対して、フォーマットを開発した会社がこのフォーマットを社会資本とみなし、フォーマットの管理を中立の非営利団体に任せるものです。この場合、フォーマットを開発した会社を中心に、その他、フォーマットを使用している多くの会社が共同してコンソーシアムを発足させ、フォーマットのバージョン管理、開発を行います。 たとえば、損失のある伝送線路解析や、高周波部品のモデルとして使われるSパラメータのタッチストーン(TouchStone)と呼ばれる標準フォーマットがあります。これは、HP 社(現アジレント=Agilent 社)が開発したフォーマットです。 Sパラメータが損失のある伝送線路解析に適したフォーマットで、IBIS の基板配線モデルやパッケージモデルに適しているということで、アジレント社はSパラメータを伝送線路のモデルとして機能拡張する作業をIBIS 委員会に任せました。こうして、IBIS 委員会がタッチストーン・フォーマットのバージョン2を策定しました(図4)。 3 番目は、これらの中間で、フォーマットの管理、開発はフォーマットの開発会前田真一の最新実装技術 あれこれ塾図4 Touchstone 2.0 フォーマット規格IBIS Open Forum 承認規格