実装技術8月号2012年特別編集版

実装技術8月号2012年特別編集版 page 22/48

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26発生する事例が報告されている。したがって、回路設計部署と実装部署との連携が図れていない商品では製品寿命が短くなるだけでなく、発煙・発火などの原因になることも予想される。そこで、熱伝導性にすぐれ、かつ....

26発生する事例が報告されている。したがって、回路設計部署と実装部署との連携が図れていない商品では製品寿命が短くなるだけでなく、発煙・発火などの原因になることも予想される。そこで、熱伝導性にすぐれ、かつ線膨張係数に大きく差が生じない基板が望まれる。 熱伝導性と線膨張係数の違いによる不具合の発生を解決するために考案された一例がIMST 基板である。IMST基板(図4)ではアルミ板の表面にフィラーを充填された絶縁層が形成されており、熱伝導性を調節することができるとされている。2.スルーホールの形成 ガラス-エポキシ基板(FR-4)に複数個の穴を開けると、基板の温度上昇を抑制する効果が認められており、LED メーカーからも推奨基板(図5)が提案されている。 事実、スルーホールを多数設けた基板にLED を搭載した基板で熱衝撃試験を実施したところ、LEDチップのはんだ実装部にはクラックは発生しないことが確認されている。4LED照明商品と実装技術はんだ付け関連技術ソルダーソリューション3.多層基板の採用 多層基板の内部の銅箔部では水平方向に放熱することが知られている。そこで、インナーの銅箔を厚くした基板(図6)もLED のジャンクション温度の放熱に効果的である。    温度プロファイルと基板洗浄 表面実装型LED の実装でもっとも重要な検討項目のひとつが、はんだクリーム中の活性剤の特徴を生かした温度プロファイルを構築することである。特に、直管型LED 照明用の基板は細長いため、温度プロファイルの設定には十分な検証実験を行った上で決定されるべきである。 一方、フロン規制以降、実装後の基板上に残ったフラックスを洗浄して除去しない『無洗浄実装』が定着されて久しい。実装基板の無洗浄化でもっとも影響を受けたのが、活性剤である。従来は、強力な無機塩素系活性剤を使用して、部品表面及び基板表面の酸化膜を除去することで、拡散反応をスムーズに遂行する図4 IMST基板の構造