実装技術4月号2012年特別編集版

実装技術4月号2012年特別編集版 page 26/34

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48これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第13回 TSVが量産技術 へ?Wide I/O規格1. モバイルメモリ規格  Wide I/O かねてから噂になっていたモバイル用メモリの新しい規格、Wide I/O SingleData Rate (Wide I/O SD....

48これあれ塾前田真一の最新実装技術連 載第13回 TSVが量産技術 へ?Wide I/O規格1. モバイルメモリ規格  Wide I/O かねてから噂になっていたモバイル用メモリの新しい規格、Wide I/O SingleData Rate (Wide I/O SDR) / JESD229が昨年の年末にJEDEC (JEDECSolid State Technology Association)から発表されました。JEDECは半導体部品規格の標準化を行っている業界団体で、半導体部品の標準規格を規定しています。 このWide I/O 規格は、JEDEC が過去に制定した、DDR2メモリ規格(JESD79-2)、DDR3メモリ規格(JESD79-3)、モバイル用のLPDDR規格(JESD209)、LPDDR2 規格(JESD209-2)などを踏まえて作成した新しいモバイル機器用のメモリ規格です。 実はこのWide I/O規格の他に、同じモバイル用メモリ規格として、LPDDR3規格も同時に策定されています。このLPDDR3 規格は単純に現在のLPDDR2 規格を高速化したもので、Wide I/O 規格よりも先に発表されると考えられていました。しかし、実際にはLPDDR2 規格に比べ、多くの新しい技術が盛り込まれた、このWide I/O規格の方が早くリリースされました。LPDDR3 規格もまもなく発表されるものと思われます。 Wide I/O 規格はTSVを始め、多くの新しい技術が導入されているので、Wide I/O 規格メモリが安定してリリースされるのは遅れるだろうと考えられています。それに対し、LPDDR3 規格は現在のLPDDR2 規格の高速版ということで、LPDDR3 規格のメモリは規格が発表されれば、すぐに出てくるのだろうと見られています。 製品化に時間のかかるWide I/O 規格のメモリを速く市場に出すためにも、規格のリリースを少しでも早くしたものだと思われています。 このため、今回の規格では、細かい仕様は制定されていません。とりあえず、仕様を公開し、メモリベンダやコントローラベンダが製品開発が進められるようにしたものと思われます。2. TSVが前提の規格 Wide I/O 規格の特徴はメモリチップを垂直方向に2段から4段の3次元実装を行うことを規格に盛り込んでいることです。 Wide I/O 規格では、コントローラチッ図3 Wide I/Oメモリのパッド配置図1 Wide I/Oメモリの構造図2 チップのスタック構造は規定されていない