実装技術2月号2012年試読

実装技術2月号2012年試読 page 23/26

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概要:
47スを見込んで、さらにいくらか多めに見るのか、あまり厳密な定義は決まっていません(図3)。 さらに、メモリは通常最大速度で長時間Read/Writeを持続し続けているわけではありません。たとえば、もっともメモリを....

47スを見込んで、さらにいくらか多めに見るのか、あまり厳密な定義は決まっていません(図3)。 さらに、メモリは通常最大速度で長時間Read/Writeを持続し続けているわけではありません。たとえば、もっともメモリを頻繁に使うと思われる画像メモリですが、画像の表示速度はメモリの最大転送速度よりは遅くなっています。このため、1フレーム分のデータを読み込んでしまえば、このフレーム表示が終了して新しいフレームデータが必要になるまでは、休止しています(図4)。 また、この機器が、動画表示モードからテキスト表示モードに切り替われば、画面はほとんど変化しないので、メモリの稼働はずっと遅くなります。 さらに音声モードや楽曲モードになれば、画面表示はなくなり、フレームメモリは休止状態になります。 実際のシステムではメモリの平均消費電力は、スペックにあるメモリの最大消費電力よりは大幅に少なくなります。基板上のCPUやインターフェイスICなど、他のICでも同じように稼働している時でも最大定格ほどの電力は使わないし、まったく稼働していない時間も多くあります(図5)。 設計時に基板の消費電力を正確に見積もることは困難で、多くの場合には、前に設計した基板の消費電力から変更するIC の差分を考慮して概算値を求めるとか、大まかに、各IC の消費電力を合計したものの50 %とか70 %として見積もっています。実際の基板の消費電力は、多くの場合、試作機ができた時点で実測をした結果を基に稼働率などを考え、概算しているのが実情です。 消費電力の見積もりの困難さは、多くのIPブロックを組み合わせて合成されたASIC でも同じことがいえます。ASIC の消費電力はおのおののIP の消前田真一の最新実装技術 あれこれ塾図3 IC の消費電力はどれ? 図4 メモリは最大速度で常に動くわけではない図5 CPU の稼働率は意外と低い