ブックタイトルメカトロニクス5月号2019年

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概要

メカトロニクス5月号2019年

8 MECHATRONICS 2019.5コンパクトで操作性に優れたあらゆる産業機器の省電力化/安全性向上に貢献するマルチフィールドテスタOTDRを発売電力損失ゼロの小型非接触電流センサを開発 横河計測(株)は、コンパクトサイズで、タッチスクリーンの採用により操作性を向上し、また長時間バッテリーも搭載したマルチフィールドテスタOTDR『AQ1210シリーズ』を発売した。 同製品は、同社製ハンドヘルド型OTDR『AQ1200シリーズ』の後継機として開発。A5 型コンパクトサイズのボディに5.7インチの静電容量式タッチスクリーンを搭載し、小型で操作性に優れている。また、ハードキーも搭載しており、ロータリーエンコーダを使用して、OTDR 波形観測点のマークや移動が容易に行える。最長10時間使用できる大容量リチウムイオンバッテリーの搭載により、AC電源のない現場でも終日作業ができる。スプリッタ(光を分岐させる機器)を含むPON回線を、自動で測定することが可能になり、また、1回の操作で自動的に複数回の測 ローム(株)は、大電力を扱うデータセンターのサーバや太陽光発電システム、バッテリ駆動のドローンなど、電流で動作状況を検知したいあらゆる産業機器/民生機器に向けて、非接触検知、電力損失ゼロ(発熱レス)、小型の3つを同時に実現した非接触電流センサ『BM14270MUVLB』を開発した。 同製品は、業務提携を進める愛知製鋼(株)のMI 素子開発技術と、ローム(株)が得意とする半導体生産技術、センサ制御技術が融合することで生まれた新製品で、高感度/低消費電流のMI 素子を採用した電流センサとして、電流センサ内に配線を引き込む必要のない非接触検知を可能にし、同時に業界最小クラスのサイズ(3.5mm 角)/低消費電流動作(0.07mA、従来品比100分の1)を達成。また、ノイズに対する外乱磁場キャンセル機能も搭載してお定を行い、測定結果を合成してネットワーク上の不具合個所をアイコン図形でマップ表示できる「スマートマッパー機能」を標準搭載し、光ファイバの切断や曲がりといったイベント情報をアイコンで確認することができる。さらに、USBドングルによりWi-Fi接続でき、リモートでファイルを転送したり、PCやスマートフォンからOTDRを操作したりすることができるようになった。 インターネット、スマートフォン、地上波デジタル放送などの大容量/高速通信サービスの普及や今後5Gネットワーク向けインフラの拡大により、多様化する光通信ネットワークの光ファイバ網の敷設工事や保守の需要が年々増加している。今後も成長する光アクセス工事や保守に、操作性/機能/性能の優れたOTDRが求められている。 同社では、2019年2月27日より販売を開始しており、り、シールド対策なしで基板実装することが可能。さらに、A/Dコンバータ内蔵のデジタル出力としたことで、マイコンの負担を減らし、より手軽に電流をモニタすることができる。これらにより、大電力を扱う産業機器からバッテリ駆動する小型機器まで、あらゆるアプリケーションの電流検知を高信頼かつ手軽に行うことが可能である。 近年、世界的な省エネ/安全意識の高まりや環境規制によって、大電力を扱うデータセンターのサーバや太陽光発電システムなどで、電力の見える化と安全対策が求められている。それに伴い、電流センサの需要が年々高まっているが、従来のホール素子を採用した電流センサは、消費電流が多く、感度も低いことから電流センサ内に配線を引き込む必要があるなど、小型サイズと低損失、信頼性を兼ね備えた電流センサは存在せず課題となっていた。 同社では、2019年2月よりサンプル出荷を行っており、2019 年7 月から当面月産10万個の体制で量産を開始する予定。2019 年度1,300 台、2020 年度1,400 台の販売を目標にしている(国内外)。2019.5請求番号E5001請求番号E5002請求番号E0004