ブックタイトルメカトロニクス9月号2018年

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概要

メカトロニクス9月号2018年

8 MECHATRONICS 2018.9高精度のセンシングを必要とする産業機器の進化に貢献する大規模なアプリケーションに対応しプラントワイドの最適化制御を実現する低ノイズCMOSオペアンプを開発高度制御ソリューションを開発/発売 ローム(株)は、微小信号を扱う光センサやソナー、ハードディスクで使われる加速度センサなど、高精度なセンシングを必要とする産業機器アプリケーションに向けて、低ノイズCMOSオペアンプ『LMR1802G-LB』を開発した。 同製品は、同社の「回路設計」、「プロセス」、「レイアウト」といった3つのアナログ技術を融合して開発されており、入力換算雑音電圧密度で市場流通品と比較して、約1/2(1kHz 時2.9nV/√Hz、10Hz 時7.8nV/√Hz)という優れた低ノイズ性能を実現し、センサ信号の検出性能を大幅に向上することができる。また、低ノイズ性能と背反になる、位相余裕と容量性負荷の駆動もそれぞれ高性能(位相余裕68 °、容量性負荷500pF)を実現しており、優れた低ノイズ性能を備えながら高い安定性をもつ(発振しにくく扱いやすい)製品となっている。これにより、数μV の電 横河電機(株)は、OpreX Asset Operations andOptimization のラインアップとして高度制御ソリューション『Platform for Advanced Control and EstimationR5.02』をシェルと共同で開発し、販売を開始した。 同社の『Platform for Advanced Control andEstimation』は、多変数モデル予測制御(プロセスの動特性をモデル化し、モデルによる予測結果に基づいて多変数の制御を行うシステム)、ソフトセンサ(温度、流量、圧力などのプロセスの測定値からリアルタイムに品質を推定するシステム)、およびユーザーがカスタマイズできる各種演算式を、同一のプラットフォーム上で構築/運用できるソフトウエアパッケージで、同社はユーザーの最新のニーズに対応し、継続して機能強化を図っている。今回は、プラントワイドの最適化制御を実現したいというニーズと、システ圧も正確に増幅できるため、高精度のセンシングを必要とする産業機器や家電の進化に貢献する。 近年、IoT の広がりとともに、モバイル機器をはじめ、自動車や産業機器などあらゆるアプリケーションで、高機能化や高度な制御を行うためにセンサが搭載されている。センサは、様々な環境/物理的変化を信号に変換するデバイスであり、高精度のものが求められる一方で、省電力化の流れからセンサ周辺回路の低電圧化が進んでいる。一方、オペアンプは、センサの後段に配置されセンサ出力信号を増幅するが、センサ出力は微小なアナログ信号であることが多く、信号を高精度に伝達するために、オペアンプのもつノイズに対する要求は、より一層厳しくなっている。 同社では、2018 年6 月よりサンプル出荷を開始しており、2018 年10 月から当面月産50万個の体制で量産をム導入後も長期間にわたって高い稼働率を維持したいというニーズに対応。さらに、省人化や操作監視範囲の拡大によって増大している運転員の負荷を低減したいという現場の課題に対し、操作性の向上を図っている。 高度制御システムは、通常の制御システムでは温度、流量、圧力などのプロセス値を目標範囲に維持することが難しい生産工程において、プロセス値を目標範囲内に維持して最適値により近づけ、製品収率の向上やエネルギー使用の効率化を実現するシステム。昨今では、石油、石油化学はもとより、化学やLNGなどのプラントにおいても、高度制御システムの導入が進み、生産性向上に貢献する技術として高度制御への注目が高まっている。 同社では、年間60ライセンス(海外を含む)の受注を目標にしている。開始する予定。2018.9請求番号 J5002請求番号J5001請求番号J0004