ブックタイトルメカトロニクス8月号2018年

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概要

メカトロニクス8月号2018年

 光とレーザの最新技術、製品、情報を一堂に集めた展示会「OPIE'18」が、2018 年4 月25日~27日の3日間、パシフィコ横浜において開催された。 「OPIE'18」は「レーザーEXPO」(主催:(一社)レーザー学会)、「レンズ設計・製造展」(主催: NPO 法人 日本フォトニクス協議会)、「赤外・紫外応用技術展」(主催: NPO 法人 日本フォトニクス協議会)、「産業用カメラ展」(主催 : NPO 法人 日本フォトニクス協議会/OPTRONICSメディア)、「メディカル&イメージングEXPO」(主催 : (一社)メディカル・イメージング・コンソーシアム/ OPTRONICSメディア)、「宇宙・天文光学EXPO」(主催 : NPO法人 日本フォトニクス協議会)、「ポジショニングEXPO」(主催 : OPTRONICSメディア)の7つの展示会で構成され、7 展の出展社/団体の総数は372 社/団体、3日間の来場者は16103 名に上った。■赤外線域に対応するデジタルカメラ リコージャパン(株)/リコーイメージング(株)のブースでは、有効画素数5140万画素を有し、可視光域から約1100nmの赤外線領域の撮影が可能な赤外線領域撮影カメラ『PENTAX 645Z IR』をデモ展示していた。 同製品は、大型センサにより、高精細な撮影/ライブビュー、非接触スキャンができ、様々なものや資料の解析に有効な中判デジタル一眼レフカメラ。市販品の適切な可視光カットフィルタ(IRフィルタ)を使用することで、撮影する波長をコントロール可能。撮影対象物にほとんど影響を与えることのない非破壊解析が可能で、鑑定、研究用カメラとして適している。■脈理気泡検査に適する タカノ(株)では、デジタルホログラフィ技術と同社のコア技術の融合によって透明サンプルの内部、表、裏をワンショットで検査可能なデジタルホログラフィ検査機『DHI-2000』を紹介していた。 同製品はシンプルな構成で(光学レンズ不要)、透明フィルム/シート検査、ガラス/レンズ/光学フィルタ検査、液体/気体中の異物検査などの用途に適し、高速インライン検査が可能(5m/分)。検査仕様は検出項目(内部欠陥):脈理、気泡、クラック、検出項目(外部欠陥):きず、汚れ、コート不良、検出欠陥サイズ : 口10μm 以上となっている。また、同ブースでは、266nmUVレーザ光により、いろいろな材料を手軽に自在に微細加工できるUVレーザマーカ/UVレーザ加工機に関する紹介も行っていた。UV光の広い光吸収により金属、ガラス類、有機材料などほぼすべての材料の加工が可能で、光分解反応による加工のため、カーボンなどの残渣発生がほとんどなく、標準光学系による集束スポット径20~30μmで微細な加工ができる。■ UV(300nm)~NlR(1100nm)対 応の超広帯域空間光位相変調器 京都光技術研究会のブースでは、紫外(300nm)から近赤外(1100nm)に渡る超広帯域で光位相制御が可能な超広帯域空間光位相変調器『UV-NIR SLM』を紹介していた。 北海道大学の研究シーズをもとに同研究会で開発された本製品は、UV~NIR SLM(A)主に極短パルス光のチャープ補償やパルス整形に有用。ダメージ閾値は800nmで、通常SLM(B)より高く壊れにくい。アプリケーションは、フェムト秒レーザ応用、生体分子制御、波形整形、位相制御、チャープ補償、糖密加工、量子制御などとなっている。■測定物上の液滴の平面像を撮影し、接 触面積測定から接触角を測定 SAW&SPR-Tech(有)は、小型、簡単、低コスト、高精度で現場に最適な液滴接触面積測定方式のポータブル親水性テスタを紹介していた。 本製品に採用された同方式は、体積一定の液滴の接触状態を上方から撮影、接触面積から接触角を求めるという新しい測定法。従来法(液滴の断面像)は液滴が真球でなければ測定できないが、同方式では液滴形状に関係なく測定できる。操作は簡単で、瞬時に測定可能。試料のカットは不要で、接触角は液滴の一断面ではなく接触面全体が対象で、測定値が平均化される。■産業用カメラをオリジナル開発、カス タム対応 (株)シーマイクロのブースでは、光学設計、センサ選定、基板設計を含めたユーザーオリジナルの産業用カメラの受託生産サービスを案内していた。 同社では構想段階を含め、どの段階からも相談を受け付けており、企画/設計から製造、品質管理に至るまで全プロセスに一貫して取り組むことができ、ライン/エリアスキャンカメラ、画像処理ボード、通信ボードなど多くの開発実績を有している。併せて、近赤外線対応ラインスキャンカメラなど、同社の多くの製品ラインアップも紹介しており、注目を集めていた。■従来のInGaAsカメラ4台分の情報 量を1 台で同時に取得可能 (株)東京インスツルメンツでは、従来のInGaAsカメラ4 台分の情報量を1台で同時に取得できる高解像度、高感度の可視-近赤外線力メラ『Owl 1280』を紹介していた。 同製品は、検出波長 : 400 ~1700nm、画素数 :131 万画素(1280×1024)、画素ピッチ : 10×10μm。セキュリティ、EVS、天体観測、半導体検査、太陽電池検査、ハイパースペクトルイメージングなどの用途に適する。 併せて、鮮明な近赤外イメージを高速で取得し、軽量&コンパクトで装置組み込みにも最適な高速低ノイズ近赤外カメラ『C-RED2』も紹介。 同製品は仏・First Light Imaging 社が開発した、高速/鮮明/コンパクトを兼ね備えた検出波長、0.9~1.7μm の14bit InGaAsカメラ。フルフレームで400fps、低ノイズ 30e-を実現しており、天体観測、半導体検査、太陽電池検査、食品検査などに適している。 同展示会の次回開催は、2019 年4 月24日(水)~26日(金)の3日間、、パシフィコ横浜にて予定されている。2018年4月25日(水)~27日(金)パシフィコ横浜(一社)OPI協議会■ 会 期■ 会 場■ 主 催OPIE'18(OPTICS&PHOTONICS International Exhibition)MECHATRONICS 2018.8 49リコージャパン(株)/リコーイメージング(株)の展示超広帯域空間光位相変調器『UV-NIR SLM』SAW&SPR-Tech(有)の展示可視- 近赤外線力メラ『Owl 1280』タカノ(株)のブース(株)シーマイクロのブース