ブックタイトルメカトロニクス7月2018年

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概要

メカトロニクス7月2018年

10 MECHATRONICS 2018.7 『第22回 機械要素技術展』への出展つい て、テーマや目的などをお聞かせ下さい北川 : 当社は、“ソーラーシステム”という行動理念があり、これはお客様を太陽に例えて、その周りを私どもが回っているという考え方になります。そして、私どもはクリスマスの時期に、「こんなものがあったらいいな」というお客様のニーズを頂き、4月にドイツで開催される『ハノーバーメッセ』までに具現化していくという取り組みを毎年行っています。 今年も、4月23日(月)~27日(金)までの日程で開催されたハノーバーメッセにて、当社のブースではお客様のニーズから具現化された100以上の新提案製品を展示しました。 日本で6月に開催される『第22回 機械要素技術展』は、これらの新提案製品を、日本で最初に紹介させて頂く展示会です。私どもは、これらの製品を展示することでお客様から色々と意見を頂いて改良を行い、より一層お客様に役立つ製品に仕上げていくことに努めています。さらに当社には、ドイツ本社に製品の改良を進めることが可能な、24時間体制で プラスチック素材を中心に、独自性のある製品開発を行うイグス株式会社。今回は、同社が毎年出展している『機械要素技術展』にスポットを当て、同社の取り組みや展示予定の製品などについて、代表取締役社長 北川 邦彦 氏にお話を伺った。イグス株式会社代表取締役社長北川 邦彦 氏様々なニーズを具現化した新製品/新提案を展示~『機械要素技術展』に向けた取り組みを紹介~1年間休みなくテストが行える2750㎡の大規模なテストラボもあります。 今回の出展では、どのようなニーズが具 現化された製品を展示されるのですか?北川 : 例えば、液晶パネルの搬送で“ローダーシステム”を使用しているお客様からのご要望で以下のようなものがありました。 “ローダーシステム”では、凄いスピードで高速に動くことで、非常に高い力がケーブルやケーブル保護管にも加わります。そのような過酷な環境の中でも、確実に素早くケーブルをクランプできるものがほしいというものでした。それを受け、今回の新提案の1つである『新型ケーブルクランプ』ができました。このように新たなお客様からのニーズで新しい製品を開発し、その製品に対してお客様からアドバイスを頂いて、さらに改良/改善していくことを毎年行っています。今回の出展でも、昨年展示した製品を改良/改善し、新たに紹介させて頂くものが含まれています。 『機械要素技術展』は色々な分野のお客様が来場されますが、当社の幅広い製品ラインアップと、このような毎年の新提案により、どの分野のお客様でも対応する製品を見つけて頂けます。 では、今回展示される予定の製品をいく つかご紹介下さい北川 : まずは、先程少しお話した『新型ケーブルクランプ』を紹介します(写真1)。この製品は、過酷な環境でも、効率のよい組み付けを実現します。 主な特徴としては、①ケーブル組み付け時間を従来製品よりも80%削減できる、②種類を問わず様々なケーブルをレイヤーごとに柔軟に高い保持力で固定する、③クランプは上部からも下部からも取り付けることが可能、④両側開閉で組み付けと分解が容易、⑤スライド走行での使用も可能、などが挙げられます。 次に、クレーンやガントリークレーンといった、高速で長い距離を動く用途に多くの実績があるエナジーチェーン『P4』の新モデルとなる『P4.1』を紹介します(写真2)。今まで、高速で長い距離を動く用途では、接触部分が多く摩耗が激しい状況でした。そのため、接触部分を減らすために滑車を付けた製品が『P4』になります。今回の新モデルは、さらにピン/ボア接続部分で、摩耗に強い当社のすべり軸受『イグリデュール』を統合し、『P4』と比べて2倍の製品寿命を実現します。 主な特徴としては、①予知保全が可能なスマート技術のオプションを用意、②走行距離:800m以上、③走行速度:5m/s以上、④低振動/低騒音を実現、写真1 『新型ケーブルクランプ』写真2 エナジーチェーン『P4.1』写真3 ULリスティング取得可動用Ethernetケーブル『CFBUS.PVC.045/049』、『CFBUS.PUR.045/049』(CAT5e、CAT6)