ブックタイトルメカトロニクス2月号2018年

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概要

メカトロニクス2月号2018年

MECHATRONICS 2018.2 9コグネックス社との共同開発で24GHz帯ドップラー効果を利用した工場の生産効率と品質向上に貢献するビジョンセンサを発表移動体検知センサモジュールを開発 三菱電機(株)は、液晶/半導体/自動車/電子部品などの製造現場に使われる同社製ビジョンセンサ『MELSENSORシリーズ』の新製品として、コグネックス(株)(以下、コグネックス社)と共同開発した『VS70』(カスタマイズモデル)6 機種と『VS80』(コンパクトモデル)9 機種の計15 機種を発表した。 同製品は、CC-Link IEフィールドネットワークBasicとiQSS機能を搭載し、同社製シーケンサや産業用ロボットなどのFA機器との接続が容易にできる。対象物の有無検査や傷検査、寸法測定、位置決め検査などの検査データ/画像転送が容易なため、トレーサビリティーシステムの確立が容易にできる。高速/高精度な認識/識別を実現するコグネックス社製のアルゴリズム『PatMax RedLine』を採用することにより、パターンマッチングの処理時間を 富士通コンポーネント(株)は、24GHz帯ドップラー効果を利用した移動体検知センサモジュール『FWM7RAZシリーズ』を開発した。 同製品は、24GHz 帯を利用し、2つの端子を用いて複数のチャンネル選択が可能で、異なる周波数帯を設定できるため、他のセンサや対象物の隣接による干渉を回避して使用できる。1Hz~1MHz の2 対のIF(I / Q)でアナログ信号の出力を行い、これにより非常に遅い動きの検出を必要とする呼吸検知から、落下やロボットの動きの異常検知など非常に速い動きまで検知が可能になるため、幅広い用途に使用できる。天候、温度、照度など、外部環境の影響を受けにくい安定した電波方式を採用し、赤外線方式では検知が難しい外気温と検知対象の温度差が少ない状況でも確実に検知が可能。24GHz帯を利用することにより、短縮して生産性向上に貢献。レンズや照明など豊富なオプションにより、用途に合わせた測定および検査が可能(VS70)。手のひらサイズのコントローラ一体型は、狭い生産ラインにも設置可能で、ロボットハンド搭載時にも省スペース/省配線化を実現(VS80)。 昨今、製造業ではIoTを活用した予防保全/品質管理/トレーサビリティーシステムへのニーズの高まりにより、生産現場でのシームレスな画像データ収集と管理が求められており、この実現には、ビジョンセンサとFA機器のさらなる連携が必要になっている。同社は、2017 年6 月にコグネックス社との共同開発により、生産現場の画像データ収集と管理を容易に実現できる『MELSENSOR ビジョンセンサ VS20』を発売しており、今回は共同開発の第二弾となっている。ガラスや薄い壁などの遮蔽物を越えた物体透過検出を実現し、検知距離は約0~30mに対応している(カスタマイズにより対応可能)。自動販売機の節電用人感センサなど屋外に設置される機器に実装することで、環境の影響を受けにくいセンサ設備の構築/移動物体の移動方向(接近/離反)の判断/体重や外気温に左右されない自動ドアのセンサ/1Hzの低周波数出力を活かした呼吸や咀嚼の検知による見守りサービス/工場などの侵入禁止エリアの監視/水垢等の汚れに強い水回りセンサなど、様々な用途に適している。 主な仕様は、適用技術基準:ARIB STD-T-73 V1.2、周波数範囲(検知側):24.05~24.25GHz、チャンネル数(検知側):3チャンネル(2 端子で切り替え)、IF出力周波数範囲(出力側):1Hz~1MHz、送信出力レベル(出力側):+11dBm EIRP、など。 同社では、2018 年1 月よりサンプルおよび評価ボードの提供を、2 月より注文受付開始を予定している。2018.2 同社では、2018 年1 月より販売を開始する。請求番号B5004請求番号B5003請求番号B0005