ブックタイトルメカトロニクス1月号2018年

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概要

メカトロニクス1月号2018年

8 MECHATRONICS 2018.1高速処理/大容量化、機能性を強化したリアルタイムでpHなど土壌環境モニタリングが可能なスリム型産業用コンピュータを発売土壌センサユニットを開発 東芝インフラシステムズ(株)は、長期供給と長期保守、頑健性などの実績ある産業用コンピュータの特徴を継承しながら、高速処理/大容量化、機能性を強化した、スリム型産業用コンピュータの新製品『FA2100Tシリーズ』を発売した。 同製品は、第6世代Intel Xeonプロセッサ『E3-1268Lv5』(2.4GHz/4コア)を採用し、同社従来機種(FA2100SS model 500)に比べ処理能力が2 倍以上向上。メインメモリとして最新のDDR4 SDRAMを採用しており、最大16ギガバイトまで搭載可能で高いパフォーマンスを発揮し、またシングルビットエラーの検出/訂正を行うECC機能の搭載により、システムの安定稼働を支える。フロントパネルにキーロック(オプション)を設けることにより、ストレージデバイスの物理的な盗難防止、USBポート ラピスセミコンダクタ(株)は、農業法人や農業分野のICT サービスベンダ向けに、土壌センサと低消費電力マイコンの技術を活かした土壌センサユニット『MJ1011』を開発した。 同製品は、直接土の中に埋め込むことにより、EC(電気伝導度)、pH(酸性度)、地中温度、含水率などの土壌環境指標を同時に測定することができ、通信システムと接続することでリアルタイム計測も実現。計測したデータは、専用に開発したアナログフロントエンドLSIと、低消費電力を実現した同社製16ビットローパワーマイコン『ML620Q504H』で処理。消費電流は、計測時20mA、待機時27μAと低消費電力化を実現。太陽電池での動作が可能なため、圃場などでの電源供給の課題が解決され、土壌モニタリングの実現性を高める。専用のからのUSBメモリなどによるデータの盗難防止、電源スイッチやリセットボタンの不用意な操作防止が可能な構造を実現。産業分野でのIoT技術の拡大に伴い、増加する機器のネットワーク接続に対応するため、Ethernetインタフェースを3ポート標準搭載。保守サービスについても、販売開始後5年間(2022 年10 月まで)、同一機種の製品供給を行い、販売終了後さらに継続して7年間(2029年10月まで)の長期保守サービスを提供。 近年提唱されているドイツのIndustrie 4.0や米国のIndustrial Internet、さらには日本のConnectedIndustriesなどにより、産業界ではIoT 化が急速に浸透しつつある。これに伴い、各種フィールド機器から大量のデータを収集し、処理する能力が求められようになってきた。また、ネットワークへの接続拡大に伴い、システムに使アナログフロントエンドLSIにより、部品点数を削減し、サイズは122×42×42mmと小型化を実現。IP67 の環境耐性防水規格に対応し、土壌、水耕、養液栽培などの各種栽培方式にも使用でき、各種施設栽培、露地、植物工場などの様々な環境での使用が可能。汎用I/Fにより、既存のIoTシステムにも簡単に接続できる。 近年農業分野では「6次産業化」が注目を集め、圃場へもICTの導入が行われてきている。栽培や加工/流通情報などのデジタルデータ化や管理が進められる中、栽培工程は天候などの状況に左右されやすく、管理のボトルネックとなっていた。栽培工程の見える化のため、圃場環境情報をリアルタイムでモニタリングしたいというニーズに対して、従来は土壌の採取後に評価施設で分析する必要があり、数メートルで大きく変化する土壌環境のリアルタイム計測や広範囲の土壌情報を同時に取得することは困難であった。 同社では、2018 年1 月末よりサンプル出荷を開始し、2018 年4 月末より量産出荷開始を予定している。用される個々の機器についても情報セキュリティ強化などの必要性が高まっている。 同社では、2017 年10 月30日より販売を開始しており、年間5,000 台の販売(国内)を目標にしている。2018.1請求番号A5002請求番号A5001請求番号A0007