ブックタイトルメカトロニクス10月号2017年

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概要

メカトロニクス10月号2017年

MECHATRONICS 2017.10 11所在地:U R L:事業内容:愛知県豊橋市http://www.forcegauge.net荷重測定器・荷重測定関連機器の開発/生産、特注品の開発/生産、荷重測定器等の販売、測定器・関連機器の輸出入、各種サービス。株式会社 イマダ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・場で色々測ってみながら、モニタなども設置されているので、データを作成して持ち帰ってもらうシステムになっています。 当社に来社されるお客様は、測りたいサンプルを持参されるケースが多いので、単純に触るだけでなく、「どうしたら上手く測れるのか」ということを展示されている製品で試しながら、色々とイメージしてその場で話し合いながら解決していけます。今までは、デモ機をレンタルしたり、特に専用の製品を用意していなかったので、空きがあれば使って頂くような状況でした。今回、色々な製品を常設することにより、リアルタイムで迅速にお客様の問題解決に貢献することができます。 それからこの実験室は、実際に測ってもらうだけでなく、色々なサンプルなどを実際に測れるようにする実現力を高めるためのスペースにもなっており、当社としても「ちゃんと測れるのか?」というチャレンジしていくスペースになっています。逆にいえば、中には実際に測れないものも正直あるので、そういったデータを記録していくことにより、将来の製品開発や再度測れるための取り組みに活かしたいと考えています。 それでは、6つのスペースに分かれて展示されている製品について紹介していきます。1つ目は、当社の代表的な製品であるフォースゲージが展示されているスペースになります(写真2)。フォースゲージは、押したり引っ張ったりする力を測る測定器で、圧縮試験や引張試験などに用いられています。ここでは、展示しきれない製品も下の引き出しに収納しており、お客様の測りたいものに合わせて適切なレンジを使えるようになっています。また、種類も豊富に用意しているので、それぞれの違いも含めてお客様に説明できるような環境になっています。 2 つ目は、治具を展示したスペースになります(写真3)。治具は、お客様の色々なサンプルに、お客様のイメージ通りの力をかけるために必要な製品です。様々な治具を取り付けることにより、圧縮/引張試験だけでなく、剥離試験、耐圧試験、挿抜試験、摩擦係数の測定など、幅広い荷重測定が行えます。こちらも、展示しきれない製品を下の引き出しに収納しており、また治具だけでなく測定器のデータが正確であるかを確認するための測定器を校正する設備も用意しています(写真4)。 3つ目は、トルクゲージを展示したスペースになります(写真5)。トルクゲージは、ねじの締め付けトルク、??の作動トルク、ボトルキャップの開栓トルク/閉栓トルクなど、回す/ひねる力を測定する製品です。より操作性の高いロータリースイッチの開発や、飲料水/医薬品などのペットボトルやビンのスクリューキャップの品質管理(トルク管理)に利用することが可能です。 4 つ目は、ドイツのメーカーから輸入しているテンションメータのスペースになります(写真6)。テンションメータは、糸やワイヤ、フィルムやベルトの張力を測定する製品です。静止状態はもちろん、一部は走行中でも測定することが可能です。製造現場では、高速で流れるワイヤ/ケーブル/繊維などの張力を管理することにより、製造ライン上での断線や摩耗を防ぎ、品質の管理/向上を図ることができます。 5つ目は、フォースゲージ用の計測スタンドを展示したスペースになります(写真7)。フォースゲージはハンディで使うことも可能ですが、大きな力が加わる場合は手で負荷しきれないことや、手で持つと安定しきれないこともあるので、再現性を高めるために使われています。用途に合わせて手動タイプと電動タイプを用意し、最近では機能も向上しており、電動タイプにおいては耐久テストなどが行える機種もラインアップしています。 6つ目は、食品/電気分野で特定の試験に特化した専用の測定器を展示したスペースになります(写真8)。食品の硬さや粘りなどのテクスチャー(食感)を測るのに特化した測定器や、ワイヤ圧着端子のカシメ強度試験専用の試験機などが展示されており、それぞれ特定の試験に特化することにより、効率的で効果的な測定を実現することができます。 また、この実験室の利用方法についてですが、当社のホームページもしくは電話にて予約を受け付けています。設置して1 年ほど経ちましたが、当初の予想に反してほぼ毎日のようにご来社頂けるような状況で、実際に利用して頂いた方からは来社する価値はあったと好評を頂いています。さらに、実験室の利用だけでなく、工場見学なども行えますので、当社がどのような会社でどういう活動を行っているのかを知って頂く良い機会にもなっています。 今後の展開についてお聞かせください今田 : 当社としては、荷重測定器の専門メーカーとしてどれだけ荷重測定の解決を行えるかが会社の使命になっていくと思うので、それに向けて色々学びながら実際に荷重測定がどのようなシーンで必要なのかを追究し、それに対して具体的な製品とともに測り方のノウハウを構築して、幅広い荷重測定の解決力を向上していきたいと考えています。 当社の使命にも掲げていますが、荷重測定というのはお客様のものづくりを支援することであって、直接の目的ではありません。お客様は、力を測ったからといって別に負荷価値が上がるわけではなく、その測ったデータを応用することで、より良い製品開発ができたり、安定したものづくりを実現させることができるため、直接の目的というよりは間接的なものになります。そのため、荷重測定を通してお客様のものづくりをどう支援するかが当社のテーマであり、単に測れるだけでは支援になりませんので、その支援に対するノウハウを構築し、本当の意味でお客様のものづくりを助ける術を身につけていくことが、当社の目指すべきことであると考えています。 また実験室においても、新製品などを追加展示していき、多くのお客様に利用して頂きながら、1 件1 件データを集めることでノウハウも積み重ねられると思うので、こちらの事業にも力を入れていきたいと考えています。本日はお忙しい中、ありがとうございました。写真5 トルクゲージの展示スペース写真4 フォースゲージの校正台写真7 フォースゲージ用計測スタンドの展示スペース写真6 テンションメータの展示スペース写真8 特定の試験に特化した専用測定器の展示スペース