ブックタイトルメカトロニクス9月号2017年

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概要

メカトロニクス9月号2017年

 6 月7日(水)~9日(金)の3日間にわたり、電子回路関連技術の総合展示会である『JPCA Show 2017 第47 回国際電子回路産業展』『ラージエレクトロニクスショー2017』『2017マイクロエレクトロニクスショー第31回 最先端実装技術・パッケージング展』『JISSOPROTEC 2017 第19回 実装プロセステクノロジー展』『電線・テーブル・コネクタ総合技術展』が東京ビッグサイトにおいて開催された。 出展者数は456社、小間数は1,355 小間、3日間の総来場者数は合わせて43,184 名に上った。■高い信頼性が求められる セラミック基板を外観検査 (株)安永では、高速かつ高精度な検査を実現するセラミック基板外観検査装置『FVシリーズ』を紹介していた。 検査項目は、まずセラミック部の欠陥検査では、きず、変色、スクラッチ、ろう材はみ出し、汚れ、クラック、欠け、割れなど。電極部の欠陥検査は、きず、ピンホール、スクラッチ、パターンショート、汚れ、膨れ、欠け、凹み、変色、めっき剥がれなど。寸法検査は外形サイズや電極パターン位置度などで、高多彩なハンドリングの製品を用意している。 『FV203CR』は個片基板搬送タイプでトレイtoトレイなどのハンドリング仕様。対象ワークは車載用基板、パワーモジュール用基板、サーモモジュール用基板、LED 照明用基板などである。『FV153CR』はシート基板搬送タイプでマガジンtoマガジンなどのハンドリング仕様。対象ワークは車載用基板、パワーモジュール用基板、サーモモジュール用基板、LED 照明用基板などである。『FV53CR』は手置きタイプでダイシングテープ貼付け状態やグリーンシートなどのハンドリング仕様。対象ワークは積層コンデンサ用グリーンシート、積層インダクタ用グリーンシート、高周波デバイス用グリーンシートなどとなっている。■透明性とはんだ実装性を両立 沖電線(株)では、新製品の透明FPCを紹介していた。 同製品は透明性とはんだ実装性を両立したフレキシブル基板。特徴としては、①耐熱性の高い透明ポリイミドフィルムを使用している、②片面配線、両面配線に対応し、従来の配線ルールをそのまま利用できる、③医療、照明、産業機器などの分野で新たな配線スタイルを提案するもの、などの点が挙げられる。この他、ブースでは、高温環境下で連続使用できる耐熱性に優れた耐熱FPCも紹介。 同製品は、50 ℃で1000 時間経過した後も電気特性に問題がなく、絶縁被覆の密着強度も維持。片面板、両面板に対応し、従来FPC のデザインルールをそのまま利用できる。高温下での使用においてもFPC 本来の軽薄性/高密度配線/一括接続性の特徴を活かすことで、医療、照明、産業機器などの分野での使用に適している。■リフロー行程を見える化 (株)マルコムでは、モジュラタイプのリフローチェッカ『RCX-1シリーズ』を紹介していた。 これは6ch の基本温度測定ユニットに必要な機能の測定ユニットを追加できる新しいコンセプトの製品。新製品のユニットである振動センサユニット『RCX-SV』は、リフロー加熱中の振動を2つのセンサで測定。実装ラインにおけるコンベア搬送中の振動状況を測定できる他、振動によるはんだ付け不良の解析(リフロー加熱時)、コンベア状態の確認/装置間接続の確認、風速設定による振動の変化などを測定することができる。 これも同システムの新製品である無線LANユニット『RCX-R』は、温度プロファイルをリアルタイムモニタするためのモジュール。温度プロファイルを確認しながら装置設定を変更可能で、メモリ機能を搭載しているのでデータをなくすことがない。また、Wi-Fiを使用しているので安全、安心である点も特徴になっている。■熱による形状変化を計測 (株)東光高岳では、温度可変基板反り検査装置『HVI-8000-EC』を紹介していた。 これは独自の共焦点計測技術に専用の断熱機構と対流式加熱冷却炉を組み合わせた製品。温度制御プロファイル(-55~220℃)を作成し、専用のトレイに載せた基板の反りを多様な温度環境下で高速かつ高精度に計測可能で、基板反りの他に、バンプ/ボール/ LGA の高さや、その平坦度も同時に計測できる他、バンプ形状はラウンド、フラッタニングどちらも計測可能である。■独立した二つのチャンバを有する リフロー 千住金属工業(株)では、独立ダブルチャンバリフロー炉『SNR-GTW』を紹介していました。 同製品は、独立ダブルチャンバによるノンストップオペレーションを実現するもの。チャンバごとわかれた2つのカバーをそれぞれ独立して上下に昇降できるので、生産を止めずにメンテナンスできる。また、独立したチャンバで隣のチャンバからの影響を受けず、各レーンでそれぞれ自由な温度プロファイルを実行できる点も大きな特徴。シングル搬送2 台に比べ36%のスペースを削減するので、省スペース化にも貢献する装置となっている。■先進のプラズマ技術で ものづくりに貢献 富士機械製造(株)では、高密度大気圧プラズマユニット『Tough Plasma』を紹介していた。 同製品は、独自のヘッド構造から生成される高密度ラジカルが高速処理や長ギャップ照射を実現する装置。反応性の高いラジカル粒子を高密度に生成するので、高速に処理でき、生産性の向上に寄与する。また、照射ガス温度が低いため、耐熱性の低い材料にも安心して使用できる点も特徴になっている。 また、ティーチング不要なロボット『Smart Wing』も紹介していた。同製品は従来のロボットで必要だった現物合わせでのティーチングが不要。位置絶対精度を確保したロボットがスムーズな立ち上げを実現する。この他、多品種対応が簡単である点、生産展開が簡単である点などが特徴となっている。 さらに同ブースでは、(株)エデックリンセイシステムの、0201対応実装精度計測顕微鏡Eagle Scope『EAG-1000』も展示し、注目を集めていた。同製品は、実装データから計測用データを自動生成。基板実装ラインの工程組み換えの際、または量産基板の抜き取りチェックによる実装精度の確認に使用できる。 同展示会の次回開催は、2018年6月6日(水)~8日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて予定されている。2017年6月7日(水)~9日(金)東京ビッグサイト(一社)日本電子回路工業会(JPCA Show)/(一社)日本ロボット工業会(JISSO PROTEC)■ 会 期■ 会 場■ 主 催JPCA Show 2017JISSO PROTEC 2017(第19回 実装プロセステクノロジー展)MECHATRONICS 2017.9 49温度可変基板反り検査装置『HVI-8000-EC』高密度大気圧プラズマユニット『Tough Plasma』に関する展示セラミック基板外観検査装置に関する、(株)安永ブース内でのプレゼンテーション透明FPCに関する展示リフローチェッカ『RCX-1シリーズ』に関する展示独立ダブルチャンバリフロー炉『SNR-GTW』