ブックタイトルメカトロニクス6月号2017年

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概要

メカトロニクス6月号2017年

 FPD(フラットパネルディスプレイ)の開発・製造に必要な製造装置、部品・材料から最新ディスプレイまで、業界の最新技術が一堂に出展する専門技術展、第27 回ファインテック ジャパンが、東京ビッグサイトで開催された。 同展示会と併せて『第8 回 高機能フィルム展』『第6 回 高機能プラスチック展』『第1 回 映像伝送EXPO』『第17 回 光通信技術展』『第1 回 接着・接合EXPO』『第2 回 高機能セラミックス展』(共済:(一社)日本ファインセラミックス協会)『第4回 高機能 金属展』『Photonix2017 ~第17 回 光・レーザー総合技術展~』も開催された。 3日間の来場者は合わせて67,615 名に上った。■薄いワークを 非接触吸着でハンドリング (株)タンケンシールセーコウのブースでは、極薄ガラスや高機能フィルムなどのきわめて薄いワークを高精度平面に非接触で把持/ハンドリングすることを可能とする製品群を紹介していた。これらの技術には、同社の独自技術である、流体透過性を調整した多孔質カーボン「ポーラスカーボン」が活用されている。 デモを交えて紹介されていた、非接触吸着を実現する「ノンコンタクトチャッキングマスター」は、ワークを高精度に保持して精密平面に矯正するもので、ポーラスカーボンを使用することで帯電/発塵しにくく、自己潤滑性にも優れるため、非接触吸着テーブルや非接触吸着搬送の用途に適する。■インクジェット生産方式による メタルメッシュセンサフィルム コニカミノルタ(株)では、同社インクジェット事業部による、インクジェット生産方式によるメタルメッシュ透明導電フィルムを活用した両面タッチパネルセンサフィルムの参考出展が行われていた。 このフィルムは、同社独自の材料技術、プリンティング技術による「独自細線形成技術」によって、インクジェット方式で、シングルミクロンの線幅を実現したもの。版を必要としないインクジェット方式なので小ロット、多品種生産に対応。各種加工も容易であるなど幅広いニーズに応える。また、自在なセンサパターン加工が可能である他、インクジェットプリントによる引き出し配線加工にも対応するなどの特徴を有している。このため、組み立て工数、設計工数の削減に貢献し、3Dを含めた自由なレイアウトができ、大型サイネージ、電子黒板、機器組み込みなど幅広い適用用途が期待される。■低抵抗/長寿命タイプの オールフッ素樹脂カートリッジフィルタ アドバンテック東洋(株)では、低抵抗/長寿命タイプのオールフッ素樹脂カートリッジフィルタ『TCF-Lタイプ』を紹介していた。 この製品は、半零体、夜晶、有機EL 顔料、有機合成化合物の製造工程における各種薬品ろ過において、低抵抗、長寿命化による生産効率向上が期待できるフィルタ。メンブレンフィルタ、成型部材のすべてをフッ素樹脂で構成しており、耐薬品性に優れているため、キシレン、トルエン、THF、フッ酸などの各種薬品のろ過に適する。また、同社従来品に比べ、有効演過面積を約1.8 倍に増加しており、生産効率の向上に貢献する。カートリッジフィルタの寸法は、125mm 及び250mm、孔径は0.05μmから3.00μmをラインナップしている。■処理水質の向上、省スペースを実現 日本フイルター(株)では、重金属排水処理「MICROFLO」、及び、膜分離装置「マイクロフロー」に関する展示を行っていた。 「MICRO-FLO」システムには、同社開発のチューブラ型の膜『FIL-SEP』を搭載。FIL-SEP は平均孔径2μm の微細な孔を無数に有しており、重金属水酸化物を確実に分離し、清澄な透過水と濃縮水に分離する。これによって、高価な高分子凝集剤が不要で、シックナーや大きなスペースを要する沈殿槽急速ろ過装置など複数の装置が一つになり、設置スペースが大幅に縮小するだけでなく運転管理、メンテナンスが容易になる。これによって、凝集沈殿処理と比べて処理水質が大幅に向上する他、増設が容易でスペースの縮小に貢献するなどの特徴がある。膜分離装置「マイクロフロー」の製品としては、低濃度排水に適する「ダイレクトフロー」方式を採用した『マイクロフローDF』、中~高濃度排水に適する「クロスフロー」方式採用の『マイクロフローCF』が用意されている。■エア方式ディスペンサの弱点を解決 伊藤忠マシンテクノス(株)のブースでは、エンジニアリングシステム社のツインエア方式の高精細ディスペンサユニットを紹介していた。 このディスペンサは、セルフサックバック技術によって、エア方式ディスペンサの弱点を一挙に解決したもの。安定した滴下を実現する同技術の効果によって、従来のエア式の液だれ、液玉、ぬれ上がり、糸引きの発生を防止する点や、極小/極細塗布の実現(40μmφ dot、40μm line width)、高粘度吐出(1000000cps)、種々のフィラー入り液剤の吐出、などが大きな特徴となっている。ブースではその機構の解説、及び塗布サンプルの他、ディスペンスユニットの実機も展示されており、多くの来場者が足を止めて説明に耳を傾けていた。 トップビューを搭載するディスペンスユニット『RHF100C』( マルチファンクション・タイプ)はオプションでサイドビューも載せることができるもので、R&D、試作への活用に最適な製品。 普及型パターニングシステム『LWX3000-VA』は、オートアライメント機能を搭載しており、量産ライン向け、置き換え、入れ換え、OEMにも適している。 同展示会の次回開催は、2018 年12 月5日(水)~7日(金)の3日間、幕張メッセで開催される予定。2017年4月5日(水)~7日(金)東京ビッグサイトリード エグジビション ジャパン(株)■ 会 期■ 会 場■ 主 催ファインテック ジャパン 2017第27回 液晶・有機EL・センサ技術展MECHATRONICS 2017.6 49ディスペンスユニット『RHF100C』パターニングシステム『LWX3000-VA』ノンコンタクトチャッキングマスターに関する展示オールフッ素樹脂カートリッジフィルタ『TCF-Lタイプ』両面タッチパネルセンサフィルムに関する展示「MICRO-FLO」に搭載されているチューブラ型の膜『FIL-SEP』