ブックタイトルメカトロニクス4月号2017年

概要

メカトロニクス4月号2017年

8 MECHATRONICS 2017.4家電や産業機器に最適なローパワー＆タフ＆セーフティを実現するオートカッタを搭載し紙幅80mmに対応した16ビット汎用マイコンを開発モバイルレシートプリンタを発表　ラピスセミコンダクタ（株）は、高機能化が進む白物家電やキッチン周りの小型家電、産業機器に向けて、同社オリジナルの16ビットCPUコアを搭載した汎用マイコンシリーズ『ML62Q1000シリーズ』を開発した。　同シリーズは、全6グループ96 機種で構成され、同社の低消費電力技術とノイズ耐性技術による“ローパワー＆タフ”を継承した新シリーズで、従来品の特徴に加え、新たにマイコン内部の故障を察知する自己診断などの安全機能を搭載し、14 の安全項目数（IEC60730 規定）に対応したことで、マイコンに生じる不測の事態から機器やシステムを守ることが可能。また、従来の動作時や待機時の消費電力の低減に加え、新たに開発したレギュレータ回路により、電源投入後のマイコン起動時の消費電力を同社従来品比で1/10 以下（ピーク電流2.5mA）に減らすことに成　エプソンは、モバイルレシートプリンタの新製品として、同社では初のオートカッタを搭載し、レシートや作業報告書発行などに適した紙幅80mm、印字速度最大約100mm/ 秒のモバイルレシートプリンタ『TM-P80』を発表した。　同製品は、新たにオートカッタ（中央1点残し）を採用することにより、用紙の切り離しをスムーズに行うことができ、お客様と店舗控えを同時に連続して発行するクレジットカード決済レシートの発行に対応する。また、紙幅80mm のため情報量の多い検針票や作業報告書の発行にも利用できる。従来同様、NFC（近距離無線通信）タグを内蔵しており、NFCに対応したスマートデバイス（iPhoneには対応していない）をかざすだけで、簡単に接続設定と印刷が行える。耐落下性は1.2m（自社評価功し、より小さい電源容量で安定化させることができるため、ユーザーのシステム電源負荷を低減できる。　成長著しい中国／アジア向け家電製品などに搭載されるマイコンには、環境の変化や展開品の開発に適応するため、ソフトウエア資産や基板設計の共通化も含めて、多種多様な用途に素早く対応できる製品ラインアップが求められている。また、家電製品は身近で日々使用されているため、安全性がますます重視されるようになっており、家電の中核部品となるマイコンも、いかなる場合においてもシステムを安全に制御することが求められている。　同社では、今回第一弾として、シリーズの中でメモリサイズ16～64KB、パッケージピン数16～64ピンの中小ピンパッケージに相当する、『ML62Q1200グループ』、『ML62Q1400グループ』、『ML62Q1600グループ』基準）の堅牢性を実現し、持ち運びに便利で装着したまま出力できるソフトケース（オプション）も用意している。接続インタフェースとして、無線LANモデルとBluetoothモデルの2モデルをラインアップし、無線LANモデルは2.4GHz帯以外に5GHz帯にも対応しており、電波干渉が少ない安定した通信が可能となる。さらに、外出先でも安心して使用できるオプションのバッテリーを用意している。　モバイルレシートプリンタは、長時間バッテリー駆動で持ち運べる特性を活かし、催事や混雑時の臨時タブレットPOS、外回り業務での簡易見積もりや領収書発行など、様々な用途で利用されている。今回、同社既存の58mm幅、60mm 幅対応モデルに加え、80mm 幅の新製品を追加することで、豊富なラインアップの中から必要なモデルを選択することが可能になる。　同社では、2017 年6 月上旬より発売し、1 年間で約5,000 台の販売を目標にしている。計30 機種のサンプル出荷を2017 年1 月から順次開始しており、2017 年7 月より順次量産出荷を予定している。2017.4請求番号D5002請求番号D5001請求番号D0004