ブックタイトルメカトロニクス1月号2017年

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概要

メカトロニクス1月号2017年

44 MECHATRONICS 2017.1ハンディな輝度計輝度計内部の光学系構成外形寸法:190(L)×105(W)×56.5(H)受光器BW820D:測定角2°、BW802D: 測定角0.2°誘導光軸に平行方向の配光(導光板だけでの配光特性) 誘導光軸に垂直方向の配光(導光板だけでの配光特性)光源側  導光板の末端側プリズムシートを被覆すると⇒プリズムシートを被覆すると⇒《第93 回=終結編》既出図2-169 裸状態の導光板にプリズムシートを被覆したときの配光特性の変化(1998年9月に実験)図4-5 バックライトの明るさ分布を測定する輝度計(一例)4-5)4 測定し検査する(その4)3.試作品・製造品の検査 光線を直接に射出する物体面や、他方向から光線が照射された面、または照射光を透過している面などを眺めたときのまぶしさを輝度といい、輝度計はその面に向けてその強さを測定する。大きい外形(奥行き400×幅160×高さ240)の輝度計を丈夫な三脚で支持して用いるよりも、私は可搬性がある小型の輝度計(計測視野角2°)をバックライト面に向けて明るさを測定した(図4-5)。測定方法を記述しているJIS7614「輝度測定方法」は、現在名称が「照明の色における輝度測定方法」に変更されている。 バックライトに関する測定項目は配光性、輝度の強さ、輝度むらであろう。バックライトだけの放出光線は面から斜め下方に射出されるが、プリズムシートを被覆すると面から垂直に放出される(既出図2-169)。計測器の視野角2°は距離1mで視野がφ35mm相当になる。20型画面を5行3列に区分けして測定した事例を示す。(図4-6)。また成形業者が同一であっても、受注した図面によっては異なる輝度品質を発現するものだ(図4-7)。種々のサイズの側方照明導光式バックライトを取り集めて、輝度計で輝度分布を測定してみると、算出した輝度むらが80%ほどで、最悪には50%以下の物があったが、比較的に大型板面では光束活用率が80%以上で良好であった(既出図2-107)。 画面の縦横比は当初4:3であった。20年前にワイド版による視認性が提案され、私はしばし戸惑ったが、やがて現在では多くの型式が認知され実用されている。 人の情報受容視角は水平30°×垂直20°(縦横比:1.59)といわれており、黄金比b(a+b)=a:b⇔(1+√5)/2≒1.6に近似していて、最近流行のワイド型(16:9や16:10)に似る。ちなみに紙サイズは白銀比√2である。4.連載を回顧する この連載は「優しくないと理解されない。理論がないと強くなれない」をモットーとして執筆してきた(表4-6)。折りしも液晶画像表示装置の開発発展期であった。しかし、この技術の世界では、JIS用語を無視した使用や、光学系理論にそぐわない思考で設計作業に苦労なさっている事例を多く見受けした。周囲に不当な雰囲気があろうとも、本道を探求して、効率の良い仕事をなさり、品質の高い製品を育成させるように努力されんことを祈願している(図4-8)。 長期に連載できましたのも、多くの読者皆様のご声援を頂き、「メカトロニクス」誌の出版社の方々のご支援をいただきましたお陰です。深く感謝申し上げます。【参考文献】4‐5)(株)トプコンのカタログ「輝度計Bm-8」ご愛読有難うございました。